迷子になったらまずHOMEへ 書評、古本、古本の書評

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● 新入荷本1行紹介 新入荷本の中から、極私的特選本たち 2007/10/3〜 ●
▼柳原良平さんの。

青い目の人形 BLUE-EYED DOLL(柳原良平:絵 松永春:文 ウィリアム・カーリー:訳/不二出版)

カバー無 約25×26.5センチ 36ページ
ドキュメンタリーで取り上げられることも多いエピソードですね。お人形の交換を通して日米の交流を描く絵本。
注目点は柳原良平さんの絵です。稀少傾向なのでコレクターの方、いかがでしょう。お得意の船の絵ももちろんありますよ。
→人形つながり

▼気に入りました。

食糧棚(ジム・クレイス 渡辺佐智江訳/白水社)

食にまつわる64話。全部短編です。全部、ジム・クレイス著。
食の風景のスケッチとでも申しましょうか。食べることの中に姿を現す人生の真理とでも申しましょうか。エンターテイメントとは申しませんが、白水社さんですからね、ワザありの小説なんです。
→詳しくは(現在、トップページで紹介中)

▼楽しい。

TOKIO不思議ガイド(玉村豊男/文藝春秋)

玉村豊男さんが、外人さんに東京を案内して歩きます。外人さんの質問や感想が非常に新鮮。(「カーペットを剥がす? するとタタミが出てくるのか?」とかね。)対する玉村先生の答えや解説は明解で、間違っていることは一つもないように思えるのに、時に斬新でもある、という面白さ。
→ミニ特集・どんな旅に出る?

▼気がかりな本。

若き日の哀しみ(ダニロ・キシュ 山崎佳代子訳/東京創元社)

ダニロ・キシュさんは、『死者の百科事典』で有名でしょうか。これは彼の自伝的連作短編集。第2次世界大戦中の少年時代をただ陰惨なものとしては描いていません。幻想的で、人生をモチーフにした織物のような小説です。
でもやっぱり、心は痛みますので、ダニロ・キシュさんの小説を読んで、好きになった人にはおすすめ、かなー?? とにかく心に引っかかる1冊。

▼素敵な先生。

小さくなった先生 ※カバー欠(エルンスト・エッカー:作 中島潔:絵 飯豊道男:訳/学研)

こんな先生がいたらね!
厳しくて、生真面目で、一生懸命なファイアリヒ先生は生徒みんなに愛されています。そんな先生が小人になっちゃったものだから、もう大変。バレないように、ちゃんと生活できるように、生徒たちが頑張ります。
いい話だ。
→先生つながり

▼この版も。

かるいかるい王女 世界の幼年どうわ(ジョージ・マクドナルド 安藤一郎:訳 村上勉:絵/偕成社)

ジョージ・マクドナルドです。
ふんわり王女とか、かるいお姫さまとかの、別タイトル、別挿絵版があると思います。
これは、「かるいかるい王女」で、村上勉挿絵、お間違えなく。村上勉さんって、こんな絵の時もあるんですね。

▼いいな〜たむらさんは。

ひいらぎはかせのバイキンたいじ げんきわくわくえほん44(たむらしげる/フレーベル館)

はりがねきんで、突如、町は大変なことに。
ひいらぎ博士のうちのサンボとチョロも針金のようにガリガリ。博士も感染してガリガリ。博士がふくらしこで(笑)、事態の収拾をはかります。

▼好きな話です。

にげだしたパンがし ワンダーおはなし館7(ラング:原作 高見映:文 柿本幸造:絵/世界文化社)

うまそ〜なパンが逃げ出す話です。って言えば、たいていの人の記憶にあるはず。
最後にアイツにパクッといかれるヤツね(笑)。

▼わーお。

ふしぎの国のアリス ファンタジーメルヘン6(陸奥A子/集英社)

表紙の画像の通り、中もカラフルで、かわいくて、とことんメルヘーンです。この絵柄、懐かしいな〜。ね〜? オールカラー32ページ。痛みはありますが、付録のピンナップもあります。
→アリスつながり
→ミニ特集・白泉社の逸品
→詳しくは

▼シリーズ、揃えますか。

アルプスの少女 ファンタジーメルヘン7(沖倉利津子/集英社)

こちらも表紙の画像の通り、牧歌的なハイジです。
オールカラー32ページ。付録のピンナップもあります。
ファンタジーメルヘンをシリーズで集めている方に。

▼こんなのもあったのか〜。

昼の夢夜の夢 綿の国星(大島弓子:作・絵/白泉社)

綿の国星の絵本〜。ふんふーん♪
ちびねこにまた会えました。お前はいつも可愛いよ! と、ぐりぐりしたくなります。
全40ページ。だいたいのページがカラーです。
→ミニ特集・白泉社の逸品

▼人に歴史あり。

陰者の告白 ちくま文庫(平野威馬雄/筑摩書房)

レミちゃんのパパ、平野威馬雄さんの麻薬耽溺告白記。赤裸々で壮絶です。そこにはありとあらゆることがあり、ありとあらゆる人がおり、目が離せません。

▼なるほどそうか。

定家百首―良夜爛漫 河出文庫塚本邦雄/河出書房新社)

塚本邦雄さんが藤原定家の秀歌百首を選んでいます。
何がすごいかと言うと、その百首すべてに、塚本さん自身が訳を付けていることで、これがすべて「詩」なんです。ただの現代語訳ではなく、「詩」。プラス、評釈と鑑賞もあり。
→塚本邦雄の著作在庫を検索する

▼変わった本。

妖精の宝箱 メルヘンの謎を解け―サラブレッド・ブックス 新書サイズ(ショーン・ケリー他 真崎義博訳/二見書房)

読者参加型の本です。書いてあるヒントから宝石の在処を推理して、綴じ込みの封筒に答えを入れて送る。推理が正しければ、ニューヨークの版元から嬉しい便りが届くそうです。
本書の半分は読者向けのヒントで、残りの半分は「妖精」についてのトンデモ情報です。
→ミニ特集・備品のある本
→宝探しつながり
→箱つながり

▼一つの時代。

手づくりの人形だより 大高輝美のてるてるぼうず(大高輝美/小学館)

大高輝美さんは完全に一時代を築きましたよね。
本書は、お人形にメッセージを付けたり、お人形でメッセージを表したりする、「人形だより」のつくり方です。
綴じ込みで、自主的に切り貼りするタイプのシール(と言うか、紙)が付いてます。
→手紙つながり
→人形つながり

▼いろんなお店。

大高輝美のフェルト細工 てるみのお店屋さん(大高輝美/雄鶏社)

こまごま、こまごま。どこまでもこまごま。全部作ったら、お店屋さんごっこが死ぬほどできるんじゃないかと思います。
すごいなぁ。
これは一種のミニチュアでもあるな、と気付かされる1冊。
→人形つながり