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● 新入荷本1行紹介 新入荷本の中から、極私的特選本たち 2006/7/23〜 ●
▼聞いてみたい。

現代作家自作朗読集 ソノシート14枚完 ※送料無料(朝日ソノラマ)

佐藤春夫・武者小路実篤・大佛次郎・尾崎士郎・志賀直哉・川端康成・井伏鱒二・谷崎潤一郎・室生犀星・吉川英治・井上靖らのソノシートが付いています。すごいなぁ。
うちでは再現できないのですが、ピカピカだし大丈夫だと思います。

▼同好の士に。

青白き裸女群像他 橘外男傑作集 ※少難有 ※送料無料(橘外男 澁澤龍彦:解説/桃源社)

なかなか読めない橘外男。この機会にいかがでしょう。
表題作と「陰獣トリステサ」、「妖花イレーネ」を収録。

▼これも。

伝奇耽美館(橘外男 種村季弘:解説/桃源社)

「ウニデス潮流の彼方」と「君府(コンスタンチノープル)」を収録。一文字二文字読んで、すぐにその世界にハマれます。

▼やはらか。

森田たま随筆珠玉選 全3巻(新編きもの随筆、新編をんな随筆、新編随筆歳時記)※送料無料(森田たま/ぺりかん社)

森田たまさんの随筆全1130篇から89篇を3テーマに分けて精選したのだそうです。全3巻。お好きな方に。

▼夏に。

スティーヴンソン怪奇短篇集 福武文庫 ※送料無料(スティーヴンソン 河田智雄訳/福武書店)

カバー紹介文が最高なので、ちょっと引用。─ヘンリー・ジェームズが「13ページで書かれた傑作」と激賞した「ねじけジャネット」、サマセット・モームが「世界短篇小説百選」の一つにとりあげた「マーカイム」、解剖用死体の盗掘と売買を扱った「死骸盗人」など、鬼気迫る7篇を収録─。
それは読まねば。

▼日本文学!

日本掌編小説秀作選 上・下揃(雪・月篇と花・暦篇のセット)光文社文庫 ※送料無料(大西巨人編/光文社)

だいたい四百字詰め原稿用紙15枚以内ですって。全58篇。練りに練られた、選りに選られた、名作選です。通好み。
幻惑(室生犀星)や雪(岡本かの子)、火を点ず(小川未明)もあれば、おたまじゃくし(北杜夫)、友情の杯(星新一)もあります。
「大西巨人に何が選ばれているのか」も、気になるアンソロジー。

▼あ、いい感じ。

血は異ならず ピープル・シリーズ ハヤカワ文庫SF(ゼナ・ヘンダースン 宇佐川晶子、深町真理子訳/早川書房)

ピープル・シリーズ第二短篇集。全6篇を収録。第一短篇集「果てしなき旅路」は在庫にありません。私も未読。これはこれでそそるのですが、第一を読んでいるともっと楽しそうです。
テレパシイなどの超能力を持つ人間そっくりの異星人と地球人との心のふれあい。
→超能力つながり

▼驚いた。

クモの宮殿 ハヤカワ文庫FT ※送料無料 ※難有り(リチャード・ヒューズ 八木田宜子・鈴木昌子:訳 中村銀子:カバー・口絵・挿絵/早川書房)

前から一度読みたい読みたいと思っていた「クモの宮殿」。全20の短篇童話集です。読んで驚きました。えぇ〜? 「キャロルの英国ナンセンスの伝統を継ぐ」と書かれている通り、ちょっとポカーンとするお話もアリ。

▼笑っちゃえ!

巨匠を笑え ミステリ・パロディ全集 ハヤカワ・ミステリ文庫HM ※送料無料(ジョン・L・ブリーン 小鷹信光訳/早川書房)

エド・マクベイン風、クイーン風、クリスティ風、カー風、アシモフ風、E・D・ホック風など全20篇の傑作パロディ集。
例えば、クイーン風は「リトアニア消しゴムの秘密」です(笑)。アシモフ風は「白い出戻り男の会」。ディック・フランシス風は「重傷」。翻訳者も楽しみすぎでしょ!と思ったら、やはり後書きでそう語っておいでです。やっぱり! 小鷹信光さん、頼もしいー!

▼買っておくべきだった!

いつかのゆめ うたの絵本5 ※カバー欠(岡本帰一絵/リブロポート)

30ページあまりの薄い本ですが、当時の出版社定価も¥650。妥当です。シリーズ全部、揃えて買っておくべきでした! この巻は岡本帰一、他の巻は武井武雄、初山滋、竹久夢二、蔦谷喜一らですよ! あぁ、素敵。12まであるようです。
「月のさばく」や「赤い鳥小鳥」等の童謡に岡本帰一さんの挿絵入りです。

▼面白い。

100杯目の水割り 講談社文庫 ※送料無料(東君平/講談社)

普通の人から有名人まで20人。東さんが彼らのウチを訪ねた時の人物評と申せましょうか。
土門さんちと言えば、あの土門さんちだし、谷内さんちと言えばあの谷内さんちだし、三島さんちもまさかと思ったけど、やっぱりあの三島さんちなんですよ! それに混じってパン屋さんち(普通の人)なんてのもあるのです。
→詳しくはトップ頁で紹介中

▼タイトルも秀逸。

もうおそい愛の話(川崎洋:文 飯野和好:絵/エルム)

川崎洋さんの童話7編を収録。大人も読める童話です。「アンサンブル」という音楽教育雑誌に掲載したものだそうです。
お話も良いですが、飯野さんの絵がカラーで、相当良く、おすすめです。

▼静かな面白さ。

柳宗理エッセイ ※送料無料(柳宗理/平凡社)

意外な面白さがある本です。有名人気デザイナー柳宗理さんのエッセイ、デザイン論などを収録。書下ろしはなく、すべて雑誌や新聞、書籍に掲載されたものの再録です。
「デザインとは何か」「デザインが生まれる瞬間」等の章では、デザイン考を展開しておられるわけですが、一般人が読んでも分かりやすいです。

目で見て楽しめるのは「新しい工藝生きている工藝」の章。雑誌「民藝」に連載したものだそうです。「機械製品でも、民藝の心を持てば、必ず素晴らしいものになり得るということを、これから毎号、この頁を借りて執拗に論じ、叫び、その例をここに続けて挙げていきたいと思う」、その言葉通り、一つ一つ紹介。写真アリ(←こんな感じ)。49品。
※流通中。
→詳しくはトップ頁で紹介中

▼期待感。

おちゃめなパティー セシール文庫3 ※送料無料(ジーン・ウェブスター 榎林哲訳/講談社)

『あしながおじさん』のウェブスターの描く少女物語。ウェブスターというだけで、期待が高まりますね。
全寮制の高校で。仲良し三人組の女の子たち。また愉快そうですよ。
セシール文庫(文庫サイズではありません)を揃えたくなりました。病気です。
※別タイトル(『おちゃめなパッティー』)、違う訳で復刊したようです。

▼エロス。

西洋快楽作法 眠れない夜の媚薬 ベストセラーシリーズ(小鷹信光/KKベストセラーズ)

カバーの紹介文によると、「本書には二十数編の『めりけんポルノ』が紹介されている。爆笑もの、怪奇もの、ロックもの、SFもの…と内容は豊富で─」、というわけで、相当きわどい内容ながら、じつにあっけらかーんとしています。
残念ながら、著者を一人も存じ上げませんでした(笑)。