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● 新入荷本1行紹介 新入荷本の中から、極私的特選本たち 02/05/19 ●
デイドリーム・ビリーバー 上・下(三田誠広/トレヴィル)

今はなき、トレヴィル社から出た三田誠広の渾身の力作。構想を温め続けて数年とか。著者の思い入れが伝わるリキの入った装幀。もっと広く読まれないと気の毒なのだが、いかんせんトレヴィル…。ジャケ買いもアリだと思う本。

ラホールの副領事−集英社文庫−(マルグリット・デュラス/集英社)

恋愛事件に絡んだ静かな厚い思索。デュラスらしい作品。どっぷりと浸りたい気分の時にデュラスはいいですよね。

エリック・サティ(ジャン・コクトー 坂口安吾・佐藤朔訳/深夜叢書社)

サティとコクトーはともかく、プラス坂口安吾って取り合わせにちょっとびっくり。これって有名な取り合わせなんでしょうか? 坂口安吾は訳してるだけでなく、詳細な訳注を付けています。 →イケてる註釈ランキング

廃墟への映像(粉川哲夫/青土社)

濃い文芸評論のような映画論集。映画について考えて考えて考え抜きたい方に。

DUCK SOAP 家鴨石鹸あるいはセリフを覚えたあと役者は何をするかという問いをめぐる土曜日の黄昏と夜と夜中(北村想/北宋社)

戯曲。北村想とは別人(と言い張る)の在間ジロの注釈は丁寧で、戯曲の理解の一助となる。すべての戯曲がこうであればいいのにと思った。時に笑える。 →イケてる註釈ランキング

血のささやき、水のつぶやき(パトリック・マグラア 宮脇孝雄訳/河出書房新社)

ポスト・モダンゴシックの旗手たる著者の処女短篇集。これが書評子に絶賛される。お隣り(→)がその後に出した処女長篇。

グロテスク(パトリック・マグラア 宮脇孝雄訳/河出書房新社)

ポスト・モダンゴシックの旗手たる著者の処女長篇。妻と執事の仲を疑い、事実と妄想の混濁する車椅子の老人の話は、やがて一つの殺人事件を語り始める、とな。ぬぉ、わくわく。 →モザイクつながり

SF川柳傑作選(SFアドベンチャー編集部/徳間書店)

豪華なメンバーで一句ひねり合っています。星新一、小松左京、筒井康隆、豊田有恒、横田順彌他多数。愉快のひとこと。

伏字文学館−××部分の解釈と鑑賞−(野川浩/創林社)

伏字がなんなのかハッキリ書いてあるのかと思ったら違った(笑)。なんとなく落胆。意外だった本。

御注意あそばせ(唐十郎/河出書房新社)

「佐川君からの手紙」続篇3部作。購買欲を掻きたてられるカバーと題。

たんぽぽ旦那(岡崎弘明/新潮社)

著者は「英雄ラファシ伝」で第2回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞。たんぽぽのイメージって世界共通の「のほほん」なんですかね? →日本ファンタジーノベル大賞つながり
→たんぽぽつながり

ウィンブルドン−新潮文庫−(ラッセル・ブラッドン 池央耿訳/新潮社)

評判を呼んだドキドキテニスミステリー。テニスも好き、ミステリーも好き、かっこいい男も好き、と言う方に絶対オススメ。

大理石(ヨシフ・ブロツキー 沼野充義訳/白水社)

傑作と名高い戯曲。「ノーベル文学賞受賞の天才詩人の紡ぎ出す、摩訶不思議な劇空間(帯より)」「これはSFであり、形而上学であり、コメディである(帯より)」

鉱石倶楽部(長野まゆみ/白泉社)

人気の長野まゆみさん。貴石、宝石についての短篇集。図版も豊富な美しい本。

ブランビラ王女−ちくま文庫−(E・T・A・ホフマン 種村季弘訳/筑摩書房)

ホフマンで種村季弘。そりゃ即買わねば。ホフマン後期の代表的ファンタジー。
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大都会の満タンねこ(いのまたむつみ 大原まり子/ビクター音楽産業株式会社)

若かりし頃のお二人のあれやこれや。ファン必携。 →関連項目

夢みる人びと−七つのゴシック物語1−(アイザック・ディネーセン 横山貞子訳/晶文社)

ディネーセンはもしかして、こういう中短篇が一番イイのではないかと思います。どうでしょうか? 正統派読書の愉しみがここにあります。「エルシノーアの一夜」「夢みる人びと」「詩人」を収録。

夢の播種−幻想小説集−(日影丈吉/早川書房)

日影丈吉の幻想小説集。
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宮殿泥棒(イーサン・ケイニン 柴田元幸訳/文藝春秋)

今までは名脇役でしかなかった優等生が主役に据えられた稀な話というふれこみ。地味にここちよい小説4編。
→泥棒つながり

真赤な子犬−徳間文庫−(日影丈吉/徳間書店)

日影丈吉のミステリー。「移行死体」に比べればほんの少しだけ入手困難。
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→ミニ特集・ミステリーと食べ物

黒衣夫人の香り−ハヤカワ・ミステリ文庫−(ガストン・ルルー 日影丈吉訳/早川書房)

あの「黄色い部屋の謎」に続きがあった! 他文庫から他訳で出ていますが、日影丈吉訳に価値を見出す方にはこっちでしょう。 
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THE LAST OF ENGLAND(デレク・ジャーマン=インタビュー 寄稿浅田彰他/アップリンク)

異端の映画監督デレク・ジャーマンの映画「THE LAST OF ENGLAND」についての本 →関連項目

十二宮12幻想(津原泰水監修 図子慧・加門七海・島村洋子他/エニックス)

津原泰水監修の短篇集。それぞれ、自分と同じ星座を担当して書いたそうです。
※その後、文庫化。

ロックの子(桑田佳祐/ロッキング・オン)

アカンボの写真があまりにそっくりで感心。桑田さん、昔から変わらないのね。桑田佳祐のインタビュー集。

→お変わりもなくつながり(工事中)

ウッツ男爵−ある蒐集家の物語−(ブルース・チャトウィン 池内紀訳/文藝春秋)

映画「マイセン幻影」の原作。いぶし銀?の佳品。

THE ALLURE(アルーア)蠱惑(リチャード・コールダー 浅倉久志訳 巽孝之解説/トレヴィル)

ポスト・サイバーパンクの旗手・リチャード・コールダー。デビュー作「トクシーヌ」と「モスキート」「リリム」「アルーア」の4編を収録。巽孝之の解説24頁。

無慈悲な夜の女王に捧げる讃歌(鎌田秀美/アスペクト)

無慈悲な夜の女王ってなんのことか知ってる? 答え、月です。(ハインラインの小説から。)音楽SFが好きな方に。→音楽と小説の関係ランキング
→月つながり

幻想の風景(白水社世界の文学)(トニー・デュヴェール 斎藤昌三訳/白水社)

よくぞ訳した!訳者の偉業がたたえられるべき難解問題小説。

リュイテン太陽−SFベストセラーズ−(福島正実/鶴書房盛光社)

福島正実さんの児童向けSF。
→福島正実の著作在庫を検索する。

肌色の月−中公文庫−(久生十蘭/中央公論社)

久生十蘭の絶筆を奥様が仕上げた佳品。
→続編ランキング
→月つながり

 
好物漫遊記(種村季弘/筑摩書房)

机上の空論というか妄想も大好きだけど、こういう実体験的妄想(?)随筆もいいんじゃないかしら?
種村さんであればー、ありたしー、あろうともー、という方に。(なんやそれ)
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クラゲの海に浮かぶ舟(北野勇作/角川書店)

著者は「昔、火星があった場所」で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞。 →日本ファンタジーノベル大賞つながり

宇宙模型としての書物(巖谷國士/青土社)

稲垣足穂から萩尾望都まで。
→識者のマンガ論つながり(作成中)

わが愛しのホームズ(ロヘイズ・ピアシー 柿沼瑛子訳 カバー絵坂田靖子/白泉社) 

ホームズとワトスンが愛し合っていた(…)というホームズパロディ。やっぱり柿沼瑛子訳。奇書の類? →ホームズつながり