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● ミニ特集 ミステリーと食べ物 ●
▼なんでこんなに相性がいいの?

ミステリーと食べ物、その相性の良さには目をみはります。なんでかなぁ。
食べる=きれいさっぱり消えてなくなる、ということで、本質的にミステリーがあるからかなぁ。

昔から、怖がりの割には、食べ物がらみのミステリーが好きで、特にゾッとする短編なんかを繰り返し読んでは「コワーッ」なんて思ってました。我ながら悪趣味〜(笑)。なんなんでしょ。

あまりにもたくさんあるので特集してみましたが、とりあえずは在庫から。

関連項目→ミニ特集・名アンソロジー(文庫編)へ
関連項目
→本に出てくるおいしい食べ物へ

美食ミステリー傑作選 河出文庫(小鷹信光編/河出書房新社)

ローストビーフ、チョコレート、スフレ、ゆで卵…。おいしい(?)料理の出てくるミステリー・アンソロジー。小鷹信光編。ジョン・コリアの「完全犯罪」、ヴィンセント・マコナーの「すばらしいスフレ」など全13編。
→卵つながり

美酒ミステリー傑作選 河出文庫(小鷹信光編/河出書房新社)

収録作は、「冷えたギムレットのように」(フランク・シスク)、「ナツメグの味」(ジョン・コリア)、「最後の一壜」(スタンリー・エリン)、「おごりの一杯」(コリー・フォード)、「二人のウィムジイ卿」(ドロシー・L・セイヤーズ)、「爪楊枝」(ジェイムズ・ホールディング)、「昔、ある殺人者が…」(AA・ミルン)、「赤ワイン」(ローレンス・G・ブロックマン)、「二本目の瓶」(ジェイムズ・ロナルド)など。→酔っぱらいつながり

ディナーで殺人を 上巻 創元推理文庫(ピーター・ヘイニング編/東京創元社)

食べ物が関係するミステリ短編集。
特別料理(スタンリイ・エリン)、賄賂と堕落(ルース・レンデル)、最高傑作(ポール・ギャリコ)、デュクロ風特別料理(オリヴァー・ラ・ファージ)、ディナーは三人、それとも四人で(L・P・ハートリー)、胸像たちの晩餐(ガストン・ルルー)、おい、しゃべらない気か!(デイモン・ラニアン)、しっぺがえし(パトリシア・ハイスミス)、いともありふれた殺人(P・D・ジェイムズ)。

ディナーで殺人を 下巻 創元推理文庫(ピーター・ヘイニング編/東京創元社)

食べ物が関係するミステリ短編集。
クリスティ「二十四羽の黒つぐみ」、H・C・ベイリー「長いメニュー」、ニコラス・ブレイク「暗殺者クラブ」、ロイ・ウィカーズ「ふたりで夕食を」、マイケル・ギルバート「ニシンのジャム事件」、シムノン「競売の前夜」、レックス・スタウト「ポイズン・ア・ラ・カルト」、ロアルド・ダール「おとなしい凶器」他。

   
ディナーで殺人を 上・下 創元推理文庫(ピーター・ヘイニング編/東京創元社)

食べ物が関係するミステリ短編集。

上>>
特別料理(スタンリイ・エリン)、賄賂と堕落(ルース・レンデル)、最高傑作(ポール・ギャリコ)、デュクロ風特別料理(オリヴァー・ラ・ファージ)、ディナーは三人、それとも四人で(L・P・ハートリー)、胸像たちの晩餐(ガストン・ルルー)、おい、しゃべらない気か!(デイモン・ラニアン)、しっぺがえし(パトリシア・ハイスミス)、いともありふれた殺人(P・D・ジェイムズ)。

下>>
クリスティ「二十四羽の黒つぐみ」、H・C・ベイリー「長いメニュー」、ニコラス・ブレイク「暗殺者クラブ」、ロイ・ウィカーズ「ふたりで夕食を」、マイケル・ギルバート「ニシンのジャム事件」、シムノン「競売の前夜」、レックス・スタウト「ポイズン・ア・ラ・カルト」、ロアルド・ダール「おとなしい凶器」他。

   
毒入りチョコレート事件 創元推理文庫(アントニー・バークリー/創元推理文庫)

長編推理。送られたチョコレートを食べて死ぬ。犯罪研究会6人6様の推理は? これの短編版が、右→の「偶然の審判」らしいです。

毒入りチョコレート事件 創元推理文庫(アントニー・バークリー/創元推理文庫)
同じものです。旧版。カバーが素敵。
→チョコレートつながり

偶然の審判(アントニー・バークリー)
『世界短編傑作集3』の収録作、江戸川乱歩編/東京創元社)

チョコレートの見本がクラブの一員に届けられ、もらって食べたうちの一人が死ぬ。一見単純な事件の隠された真相とは? これの長編版が←の『毒入りチョコレート事件』。

その他、この『世界短編傑作集(全5巻)』には食べ物の出てくる印象的なミステリ短編がたくさん入っています。『二壜のソース』とか。
→『世界短編傑作集』とは?

毒薬ミステリ傑作選 創元推理文庫(レイモンド・T・ボンド編 宇野利泰他訳/東京創元社)

毒と毒殺の出てくる名作短編、全12編。序論として、編者ボンドの力作評論「毒と毒殺について」を収録。
→ミニ特集・名アンソロジー(文庫編)へ

16品の殺人メニュー 新潮文庫(アシモフ他編 東理夫訳/新潮社)

アシモフってほんとに、アンソロジーの名手ですよね。
これはなんとフルコースをミステリ短編で構成しています。わかります? えっとつまり、前菜はレンデルの「茸のシチュー事件」、メインはスタンリー・エリンの「特別料理」、という具合。ワクワク。
→ミニ特集・新潮文庫海外アンソロジー

料理長殿、ご用心 角川文庫(ナン&アイヴァン・ライアンズ/角川書店)

美貌の料理家、ナターシャは女王陛下のデザートを作るために招かれた。しかし、彼女の行く先々で腕ききのシェフが殺される。”小鳩の包み焼き風”や”鴨、血入りソース風”の死体…。ちょいポルノチックなユーモアミステリ。

真赤な子犬 徳間文庫(日影丈吉/徳間書店)

日影丈吉のミステリー。自殺用の毒入りステーキを国務大臣が食べちゃった! ショックで五ツ木は墜落死。しかし、四道警部は自殺説を疑う。
→日影丈吉の著作在庫を検索する。

メイン・ディッシュはミステリー 新潮文庫(小泉喜美子/新潮社)

失礼。これはミステリー小説ではないです。小泉喜美子の海外ミステリーガイド。ミステリーのおいしいところ、絶品を、薀蓄かたむけつつ、紹介してくれます。おもしろい! 「シンデレラの罠」の解説には思わず膝を打ちました。
→関連して・フランスつながり

木苺狩り イギリス・ミステリ傑作選'78 ハヤカワ・ミステリ文庫(ヒラリイ・ワトスン編 中村保男訳/早川書房)

木苺狩りをしていた老人が倒れている。籠には熟した木苺が摘まれていたが、老人が倒れていたところの木苺は未熟。どういうこと?
イギリスミステリ作家12人の短編集。
→苺つながり

苦い林檎酒 ハヤカワ文庫HM(ピーター・ラヴセイ/早川書房)

戦時下の林檎園で起こった殺人事件。かつて、被告に不利な証言をした私の元へ、犯人の娘が訪れる。父の無実を証明するために。
→りんごつながり

料理長が多すぎる ハヤカワ文庫HM(レックス・スタウト 平井イサク訳/早川書房)

美食家のわがまま探偵、ネロ・ウルフのシリーズ中でも、もっともウマイモノが出まくる作品なのではないかしら? 舞台は晩餐会、被害者はシェフ!
→詳しくは

パンプルムース氏のおすすめ料理 創元推理文庫(マイケル・ボンド/東京創元社)

主人公のパンプルムース氏はフランスのグルメ・ガイドブック「ル・ギード」の覆面調査員です。ミシュランみたいなもんですね。
彼の愛犬がポムフリット。どちらも大変な美食家です。
ユーモアミステリ。
→犬つながり

黒後家蜘蛛の会(アイザック・アシモフ/東京創元社)

連作推理短篇集。 黒後家蜘蛛の会では、毎月1回晩餐会を開く。ホストは持ちまわり。必ずゲストを一人連れてくる。歓談するうち、ゲストの身に起こった謎の話になって…。会員は、毎回ウマイものを食べてます。食べ過ぎです。
→詳しくは

ミステリアスなカクテル―美酒とミステリーの微妙な関係(馬場啓一/扶桑社)

ミステリに出てきた場所、食べ物。そんなものには全部、ミステリ的付加価値が付くのです。プレミアです。
そしてもちろんミステリに出てくるカクテルにも付加価値が。
薀蓄は面白く、写真は美しい。レシピもあり。
→酔っぱらいつながり

アガサ・クリスティーの食卓(北野佐久子/婦人画報社)

「ミステリーには隠し味があった…?アガサ・クリスティーが49作品に描いた気になる料理。レシピを知れば、謎解きはもっとおもしろい。ミステリーの一場面をとおして綴るイギリスの素敵。料理で楽しむミステリー(帯より」。こんな本を待っていたよ〜。でも、詳しいレシピ部分がさらっと流されてるのも多くて残念!

ミステリ亭の献立帖(東理夫/晶文社)

「この人、本当にミステリと食べ物が好きなんだなぁ」と、著者の気持ちがひしひし伝わってくる1冊です。
食べ物が出てくる場面の引用、薀蓄、その実用的レシピ。全52コ。著者は料理にも造詣が深いらしく、レシピもバッチリ使えそうです。

特別料理 改訂版 異色作家短篇集2(スタンリイ・エリン 田中融二訳/早川書房)

スタンリイ・エリン。古典短編ミステリランキングでは必ず名前が出るこの人の、一番有名作「特別料理」を収録している短編集。全10編。「決断の時」も入っています。
→レストランつながり

 
怖い食卓(北宋社)

だいたい御想像通り、ちょっとアレな食ミステリ・アンソロジーです。スタンリイ・エリンの「特別料理」系のオチに辿り着く確率が高いので、苦手な方は御注意!
筒井康隆「定年食」、チャールズ・マージェンダール「とっておきの特別料理」、水谷準「恋人を喰べる話」、安部公房「魔法のチョーク」、ラヴクラフト「家の中の絵」、吉行淳之介「出口」、谷崎潤一郎「美食倶楽部」、ジョン・コリアー「みどりの想い」、ハーバート・G・ウェルズ「めずらしい蘭の花が咲く」、葉山嘉樹「死屍を食う男」、妹尾アキ夫「恋人を食う」、村山槐多「悪魔の舌」。

緑のカプセルの謎 創元推理文庫(ディクスン・カー 宇野利泰訳/東京創元社)

「小さな村の菓子屋で毒入りチョコレートが売られ、子どもたちのなかから犠牲者が出るという珍事が持ちあがった。ところが、犯罪研究を道楽とする荘園の主人が毒殺事件のトリックを発見したと称して、その公開実験中に、当の御本人が緑のカプセルを飲んで毒殺されてしまった。事件も単純、関係者も少数であったが、関係者は、それぞれ強固なアリバイを証明しあうので、謎の不可解性は強くなるばかり。→

→さて、カプセルを飲ませた透明人間は誰か? 作者が特に「心理学的手法による純粋推理小説」と銘打つ本編は、フェル博士の毒殺講義を含むカーの代表作」(あらすじより)。

「フェル博士の毒殺講義」は作中で披露されています。毒殺ファン(?)なら必読?
→チョコレートつながり
特製チリコンカルネの殺人 ハヤカワ・ミステリ文庫(ナンシー・ピカード 宇田川晶子訳/早川書房)

「いったい、何があったの? ミセス・ポッターは、彼女が所有するアリゾナの牧場の管理人から電話を受けて愕然とした。重要な会合を開くので至急来てほしいというのだ。彼女は現地へ赴くが、到着早々、管理人と彼の孫娘が突然行方不明になった。さらに、ポッター特製のチリコンカルネを食べた男性が謎の死を遂げて…料理好きの未亡人ミセス・ポッターが腕をふるって殺人事件を料理するとびきりおいしい謎解きミステリ」(あらすじより)。

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