ビュービュー吹いてる物理的な風もありますが、割りと象徴的な意味で使われていることが多い気がします。
関連項目→雨つながり、→雪つながり▼逆からも読める?
「風の裏側」
(ミロラド・パヴィチ/東京創元社)
この本は、逆(後ろ)からも読めます。わかります? 裏表紙の方からも読めるんですよ。
当然、真ん中あたりで物語と物語が出くわします。さて二つの物語が出会うとき、何が起こるのかッ?! という話なんですけど、もうそれを聞いたときから、是非読みたい!と
入れ込みました。
結論からお知らせすると、まぁ、そんなに異常なことは起きません。
でも満足します。
→仕掛けのある本ランキング
▼ミステリーロマン。
『風の影 上・下 集英社文庫』
(カルロス・ルイス・サフォン/集英社)
not for sale
スペインの小説。
LA SOMBRA DEL VIENTO。うーん、多分だけど、ズバリ「風の影」と見た(笑)!
お風呂本にしていました。とても面白かったです。
あなたがミステリーロマン好きの愛書家ならば、とりあえず読んでみて後悔はないと思われます。
謎の作家フリアン・カラックスとその小説『風の影』をめぐる壮大なミステリーロマン。
謎あり。恋あり。ハラハラドキドキ、じーん。
スペイン内戦の頃の辛い記憶がまだ癒えないバルセロナが舞台です。
「文学と読書愛好家への熱いオマージュを捧げる本格ミステリーロマン(あらすじより)」
上下巻でたっぷりどうぞ。一気読みできます。
→蔵書家つながり
※流通中。
▼いい話なの。
『北風のわすれたハンカチ 旺文社ジュニア図書館』
(安房直子 牧村慶子:絵/旺文社)
なんの気なしに開いて感激しました。絵がいっぱい。児童書だから当たり前と思われた方、いや予想以上ですって。普通ここまで挿し絵の数が多いってことはないです。しかもほぼカラー。1、2ページおき、くらいの割合でカラー挿絵があります。下みたいな感じ↓。
しかも、ひそかにファンの多い牧村慶子さんのやさしい絵ですから、安房直子ファンにも牧村慶子ファンにもオススメです。
収録作は「北風のわすれたハンカチ」、「小さいやさしい右手」「赤いばらの橋」の3作。
→詳しくは
※先頃、他社から復刊されました。それは流通中です。うちの在庫は旧版(旺文社版)です。
→クマつながり
→安房直子の著作在庫を検索する
▼あの人は風にのって。
「メアリ・ポピンズ 世界文学の玉手箱9」
(トラバース 岸田衿子訳/河出書房新社)
名は体をあらわしている人だと思いませんか?
もう歌も歌っちゃうもんね。鼻歌だけども(笑)。
こうもり傘を持ったメアリ・ポピンズは東風の日にやって来ます。
来訪者が人々を幸せにしていくという、一つの型です。
このシリーズは装幀、訳者、ともに素晴らしくてお気に入りです。
「メアリ・ポピンズ」、字は紫色です。
→傘つながり
→来訪者つながり
→文字が色つきつながり
→ミニ特集07・世界文学の玉手箱
▼一番有名な風?
『風と共に去りぬ 全5巻 新潮文庫』
(マーガレット・ミッチェル 大久保康雄他訳/新潮社)
うちの祖母が大好きです。
ゴーン・ウィズ・ザ・ウィンド。ババーン!
もともと私の資質とは遠く隔たっていたこの手の情熱ですが、
時を経て、今ではさらに隔たった気がしますよ。ははは。
→続編ランキング
▼タイトルだけかな。
「死神の惑星 全3巻 集英社アイズコミックス」
(明智抄/集英社)
「砂漠に吹く風 花とゆめコミックス」
(明智抄/白泉社)
風は…タイトルだけかな?
あの明朗健全始末人シリーズの明智抄さんが、
やってくれちゃった、瞠目のSF。
私的には、非常に感じ入りました。
アイディアもイイ。いわゆるネームもイイ。物語の展開もイイ!
連作短篇だってところも私好み!
(絵はちょっとヘタウマだけど。)
「死神の惑星」に出てくるのはゲノムが同じ、作られたクローンですが、
まぁ見た目は双子です(当たり前)。
テレパスの双子なので、相手の感じていることが、我が事のように感じられると言います。
離れて育ったのに、握手をしたとたん、記憶が綺麗に二重写しになってシンクロし、
どちらでもない第三の自分になるようだ。というエピソード。
片方がマグロ丼を食べて片方が歯磨きをしていると、
マグロ丼味の歯磨き粉だ、というエピソード。グッと来ませんか?
双子の使い方のSF編優秀作です。
これがバカ売れしないのは何が理由?って暴れたいくらいで、押しつけがましく、人にすすめています。
この2つのシリーズは同じ世界のできごとですので、できれば合わせて読みたいものです。
→セットで読みたいランキング
→楽しすぎる連作短篇つながり
→双子つながり
→超能力つながり
▼他に…『北風のうしろの国』(ジョージ・マクドナルド)
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