迷子になったらまずHOMEへ

■来訪者つながり
ある日、ふらりと現れた誰かが周りの人を幸せにしていく。(まれに不幸にしていく場合もアリ。)そんなお話も意外にたくさんあります。かなり好きです。
ここに書かなかったのですが、「ペリーヌ」や「秘密の花園」や「昔気質の一少女」、「愛の妖精」なんかもそうですよね?なんであの辺に多いんでしょう?

▼最良の料理人?

「バベットの晩餐会 ちくま文庫」
(イサク・ディネーセン/筑摩書房)

映画は淡々としていたように思います

解釈は見る人に任せたというタイプの静かな映画でした。
今、ふと「ショコラ」という最近の映画を思い出しました。
まったく逆方向に行っていますが、着想は同じ、かなと。
底に流れるものも同じかな、と。「ショコラ」はわかりやすいですよね。
うーん、「ショコラ」がディズニーとすると「バベットの晩餐会」は手塚治虫?
(すみません、適当です)

「バベットの晩餐会」原作小説には、もっと心情的にも状況的にも説明があり、
あの映画に疑問を残していた私には、目からウロコの感動がありました。
「バベットの晩餐会」と「エーレンガート」の2篇を収録。

▼最強の料理人?

「料理人 ハヤカワ文庫NV」
(ハリー・クレッシング/早川書房)

最強の料理人って、誰だと思います? 
沈黙の艦隊に乗り合せたあのコック? 
いや、違います。この人です。コンラッドで決まり。
ある日突然、魅力的な人物がやって来て、周囲の人々を幸せにしていく。
──これもそのパターンかと思いきや、…。
人はパンのみに生くるにあらず。しかしパンがなければ生きられぬと、つよーく思わずにいられないお話。なるべくあらすじを読まずに読んでいただきたい。なぜって、これは、本国ではあらすじなどの情報を一切省略して発行された本だから。日本では版を重ねてあらすじがつくようになったようです。カーッと一気読みできる本です。
→成り上がりつながり

▼一家にひとり。

「赤毛のアン─新潮文庫─」
モンゴメリ/新潮社)

想像力がありあまっていて、おしゃべりで、センシティブな少女アンが
間違いでもらわれて来たときから、
グリーン・ゲイブルズのカスバート家にも幸せがやってきます。
恥ずかしがり屋のマシュウと堅物のマリラ。
年取った未婚の兄妹2人きりの平坦だった毎日が、
いきなり山アリ谷アリの大波瀾ですもん。
始めはそれを幸せとは思ってないんですけどね。

誰がなんと言おうと、何度読んでもあきない永遠の名作。少女小説とナメてはイカンです。
これを読まずに死んではイカンのですぅぅ。お金持ちになったら未読の人に無料配布したいと思うくらいの名作です。
→赤毛つながり
→泣ける本ランキング

▼あやしい男。

「不思議を売る男」
(ジェラルディン・マコーリアン/偕成社)

児童書です。でも大人が読んでもおもしろーい!
もし未読なら、ぜひ!
お子様がいらっしゃる方はお子様と!
発行以来、順調に版を重ねている様子なのも納得。

ある男が、ヒロイン・エイルサの母親の営む古道具店で働くことになる。
その男、MCCは店の商品の由来をまことしやかに
お客に語って聞かせ、お客を夢中にさせてしまう。
「うそつきー」と思いながら同じく惹かれてしまう母娘。
…こういうの、好きだなぁ。
MCCの語る逸話一つ一つが物語の中の物語、作中作になっているという
骨董モノの王道を行っています。
→骨董つながり
→ウソほんとつながり

他に…
「アルプスの少女ハイジ」
「ショコラ」(ジョアン・ハリス/角川書店)