メイドさん、と言われると、まずあのカワイイ洋服を思い出しちゃうのは私だけではないはずです。私が今まで見た中で1番素敵だったのは、映画『八人の女』の中で、エマニュエル・ベアールが着ていた禁欲的なのにエロティックな黒いメイド服です。着てみたい。
関連項目→執事つながり
→エプロンつながり▼すすめられました。
「バッキンガム宮殿の殺人 ハヤカワ文庫」
(C・C・ベニスン/早川書房)
うちのミステリ好きの叔母がすすめてくれました。
「バッキンガム宮殿で殺人事件なの。メイドが探偵になるの。
エリザベス女王も出て来るよ。」
おぅ。そりゃ面白そうだね!
ふむ、ナニナニ。
「エリザベス女王が使用人の死体を発見するなんて―
居合わせたメイドのわたしは、事の真相を密かに探るよう命じられた。
…やがて宮殿で働く者たちの秘密が明らかに…
女王陛下の小粋なメイド探偵ジェインの活躍を描く…(あらすじより)」
ジェインは威勢のいい現代っ子で、小気味いいです。
→城つながり
→シリーズ在庫を検索する
▼きゃーッ(>_<)
「ホテルメイド日記」
(宇能鴻一郎/講談社)
ジャケ買いしました、って言うと変に思われるんでしょうか(笑)?
でもイイと思いません?
なんとなく文化女中器って単語を連想させるSFチックな装幀に惚れました。
中身は宇能鴻一郎のナンセンスエロチック小説。
ホテルを舞台にしたホテルメイドのアレやコレ。っつーかアレしかないか(笑)。
※別タイトル(ちょっと失念)で、文庫化したはずです。
▼女は侍女。
「侍女の物語」
(マーガレット・アトウッド/新潮社)
女が侍女です。妊娠できる女は侍女。
ただ子供を産むための存在として男に仕え、自由はありません。
すごくセンセーショナルなあらすじで、本屋で見かけて軽く慄いた記憶があります。
若かったので(笑)。
SF的な設定で読ませる、現代文学。
→ミニ特集・世界の終わり
※文庫化されて流通中。
▼元お嬢さま、メイドになる
「小公女 世界文学の玉手箱10」
(バーネット/河出書房新社)
おしんのしんはしんぼうのしん。って言いたくなりませんか?
このセーラだって、しんぼうに次ぐしんぼうですもん。
インパクトのある話で、忘れられませんね。
屋根裏部屋。メイドのベッキー。セーラお嬢さま。猿。インド。
歌も歌える。♪わーたしの胸の片隅にさーいてる♪
童話の中でもかなり異色な方です。
「セーラお嬢様」と呼ばれていたセーラも運命の変転でメイドに。
余談ですが、この本、字が紫色です。すてき。山本容子のイラストですしね、
揃えたいシリーズです。
→文字が色付きつながり
→ミニ特集・世界文学の玉手箱
▼侍女に化ける。
「荊の城 上・下 創元推理文庫」
(サラ・ウォーターズ 中村有希訳/東京創元社)
歴史ミステリの大長編。
ヴィクトリア朝ロンドンが舞台。
ヒロインはスーザン(スウ)。掏摸(スリ)です。
みなしごで、育ての母はサクスビー夫人。
故買屋イッブズ親方の元で、悪いことに手を染めながらも、大切に育てられます。
或る日、通称「紳士」という詐欺師がやって来て、スウは詐欺に加担することに。
とある城に住むお嬢様の侍女としてもぐりこみ、「紳士」がお嬢様と駆け落ちするのを助ける計画です。
さて、どうなるか?
以下、反転で微妙にネタバレ、御注意。
「どんでん返し」という書評を読んだので期待しておりましたが、あんまり驚きませんでした。
…「どんでん返し」と言われていたから驚かなかったのかな?
いやだって、ああ来たら、ああいう展開しかないでしょう。
著者も別段、「どんでん返し」を狙ってはいないはず。いえ勿論狙っているだろうけど、主な目的ではないはずです。
『13ヵ月と13週と13日と満月の夜』(アレックス・シアラー)を思い出しました。
むしろミスリードがあった、『13ヵ月と〜』のほうがサックリ騙されたかもしれません。
驚かなくても充分楽しめる長編です。私は一気読み。
高カロリーなものをがっつり食べたい方におすすめです。
→城つながり
→蔵書家つながり
→詐欺師つながり
※流通中。
他に…火サスの家政婦は見た!とか?
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