迷子になったらまずHOMEへ

■羊つながり
羊が出てくる本なんてない、と思ってたけど、案外あるもんですね。
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▼ふしぎ。

「羊羊羊」
(マドモアゼル朱鷺/ぶんか社)

マドモアゼル朱鷺って占い師なんですよね? 
私、ずーっとそう思ってたんですけど。
うまいなぁ。
お子様向けの童話のようでいて、完全な大人向け。
羊羊羊、ときて、「ボクはスロットマシーンを回している。」と
言われただけで、かなり感心しました。
小椋冬美描く導入部とラストの絵もうれしい。ぼんやり読みながら寝たい本です。
変な本だ。

マドモアゼル朱鷺がらみの本は他に、「豊かに実る灰」「くわばら」を在庫していたのですが、「くわばら」は、「持っていたらいいことがある」そうで(そう書いてある)、売れなくなりました。じゃあ持ってようかなって(笑)。

▼ファンじゃないけど。

「羊のレストラン─村上春樹の食卓」
(高橋丁未子/CBSソニー出版)

村上春樹さんは、じつは店主の苦手とする作家さんで、
この本も、春樹讃歌に違いないと思って、
斜めに見ていたら、なんか違う。おや?
村上春樹作品に出てくる、食べ物シーンを取り上げて
考察が繰り広げられるのは普通なんですが、
その内容がなかなかクール。
「変なの」って言うべきところはちゃんと言ってますしね。
食べ物の評論なのか、作品の考察なのか、
じつは今でもよく分かりません。
いや、そうか。「村上春樹作品に出てくる食べ物」の評論なのかな。
当たり前…?
ファンじゃなくても食いしん坊なら読んで面白く、
ついでに村上春樹を読んでみたくなる本です。あなどれません。

▼むしろ、それがほしい。

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」
フィリップ・K・ディック/早川書房)

アンドロイドものの名作、映画「ブレードランナー」の原作。あまりにも高名で、あまりにもインパクトがあって、あまりにも名作なので、この題はあちこちで元ネタにされていますね。

動物の死滅した世界で、ペットを飼うのはステータス。
主人公は、ほんとの動物を買えなくて、そうとは内緒で電気羊を飼っています。
今はアイボとか、電気モノの方がステータスなんですけどね(笑)。
電気羊、あったら飼いたいです。
→アンドロイドつながり
→本歌取りランキング

▼ただのファンです。

「らくだこぶ書房21世紀古書目録」
(クラフト・エヴィング商会/筑摩書房)

もう100回くらい書きましたが、
クラフト・エヴィング商会の本、大好きですなんですよぅ。
相当くどいですが、聞いてください。

或る日、届いた古書目録。
それは、未来から届いた古書目録!
つまり、わたしたちにとっては未来の本なのに、すでに古本。
不思議な本がいっぱいです。

羊つながりとしては、もちろん「羊典」ですね。
あらゆる時代の書物や映像から、羊が渉猟された羊の辞典だそうです。ニヤニヤ。
因みにNo.504は「所謂羊」だそうです。
『まさしく文字通りの「いわゆる」羊、絵に描いたような羊、間違いようのない絶対羊である。─』
ですって。はー、よろしいなぁ。
→関連項目
→ウソほんとつながり

▼かくありたし。

「風にいろをつけたひとだれ」
(岸田衿子/青土社)

この詩人の随筆は穏やかでキラっと光る瞬間がありまして、
あぁこういう人でありたいものだと思わずにはいられません。
安野光雅さんの挿絵と装丁もいいです。
羊飼い、羊雲など、羊の話題があります。

▼必ず眠れるでしょう。

「羊を数えて眠る本」
(ブライアン・ログウッド/二見書房)

いや、その名の通り、羊を数えて眠る本です(笑)。
あははー。
延々、羊です。
羊がいます。
めくってもめくってもいます。
「ちょっと動かないで!」って言いたくなるくらいです。
しまいには本の中でも日も暮れて、暗くなってきます。

途中クイズがあり、その答えは袋綴じ。
でも、私の手元にある本は、袋綴じが開封されていません(笑)。
別にどうでもいいや!って思われちゃったのかなぁ。クスス〜。
→必ず寝ちゃう本ランキング

▼たむらしげる〜。

「羊の宇宙」
(夢枕獏:作 たむらしげる:絵/講談社)

たむらしげるさん、いいですよね〜。
大好きです。
夢枕獏さんの小品に、たむらしげるさんが絵を描いています。
お話も良い。絵にピッタリ。
老物理学者と、羊飼いの少年の対話。
羊飼いの少年の語る宇宙の真理とは?
一読の価値があると思います。
行き詰まった時に読みたい本。目が覚めて、涼風が吹く心地がします。
※現在、文芸春秋から流通中のようです。

→秀作カバー絵展覧会・たむらしげる
→たむらしげると言えばコレも

▼スズキコージ〜。

「エンソくんきしゃにのる こどものとも傑作集」
(スズキコージ/福音館書店)

別段ストーリーはありません(笑)。
エンソくんが汽車に乗って旅をします。
終点まで。
いろんな人と乗り合せます。
羊飼いが羊を連れて乗ってきます。
お弁当売りも来ます。
そんな話(笑)。
でもサイコー!
羊たちが食べて寝るところが大好きです。多分子どもも大喜び!
※流通中。

→秀作カバー絵展覧会・スズキコージ

▼他に…
『ノーストリリア』(コードウェイナー・スミス/早川書房)
『ふしぎな図書館』(村上春樹/講談社)