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■手袋つながり
手袋って、ドラマのある小道具ですよね。小道具の中では一番好きかもしれません。冬に手袋をはめる瞬間も好き。なんとなくセクシャリテを感じるのは私だけじゃなく、みんなの幻想みたいです。
関連項目→小道具?
→傘つながり
関連項目→服飾
→帽子つながり→ズボンつながり→靴つながり

▼ほっこり。

「てぶくろを買いに」
(「牛をつないだ椿の木─角川文庫─」収録作
新美南吉/角川書店)

確か、教科書に載っていて、ちょっと好きな話でした。
「ごんぎつねショック」で新美南吉嫌いになっていたのですが、
これで立ち直ったような覚えがあります。
人間のところへ、手袋を買いにいくキツネの子。
ラストで「ほんとうににんげんは、いいものかしら」と呟く母キツネ。
ここに傍線が引いてあって、<問 この気持ちを説明しなさい。>って
テストに出るんですよね〜。
関連項目→ごんぎつね→不幸ランキング

▼ミステリ小道具。

「クリスマス・パーティ」(レックス・スタウト)
(「クリスマス12のミステリー─新潮文庫─」収録作
アシモフ編/新潮社)

手袋って忘れやすい。
こんなに忘れやすい小物を他に知りません──傘くらいかな。
今まで何個の手袋をなくしたことか。異国の地のタクシーに
ちょっと高価な美しい手袋を忘れたのは今思い出しても痛恨事。
というわけで、手袋はミステリの小道具にもなりやすいです。
忘れやすい上、
「あの時、あの人は手袋をしていた」、というさりげなさが効くのでしょう。

この短篇「クリスマス・パーティ」はネロ・ウルフもので、白い手袋が出てきます。
しかも、ネロ・ウルフが大ピーンチでして、その窮地に陥る自業自得のわがままぶりに
くすっと笑えます。自分の部屋で白手袋を発見したときのアーチーの動揺の激しさも楽しすぎ。

収録している本は、題の通り、クリスマスのミステリを集めた短篇集です。
→クリスマスつながり

▼これよね!

「仮面の告白」三島由紀夫

手袋と言えば、これですな!
手袋のセクシャリテがぎゅっと詰まっています。
あまりに印象的で忘れられません。主人公が近江に恋をする瞬間。
「可哀そうに、革の手袋のはめ心地を知らねえんだろう、─そうら」と、
近江が主人公の頬に革手袋を押し当てるところね。
さすが、ウマすぎ。リアル。ココは手袋しかないよね、うんうんって頷きまくりたくなる。
その後も主人公の手袋幻想は続きまして、式日に白手袋をはめている近江くんもいいと。
この時の革手袋と、その白手袋が主人公に巨大な印象を与えているのでした。もちろん読者にとっても印象深い場面です。読んだ時は、今度から革手袋にしようかと思いましたもん。
→ゲイつながり

▼出てこなかった…。

「毛皮を着たヴィーナス 河出文庫」
(マゾッホ 種村季弘訳/河出書房新社)

私のワンダ像は手袋をしています。
絶対してる!と思って再読してみましたが、
していませんでした…。
毛皮は着てるんですけど…。
あなたのワンダは手袋をしていませんか?

▼か、か、かわいい…!

「手袋人形 ハンドクラフトシリーズNO.61」
(高田千鶴子、酒本みどり、藍順子/グラフ社)

軍手やカラー軍手を使ってお人形を作る方法を教えてくれます。
実物大型紙も表示されていますから、器用な方は挑戦を。
ご覧の通り、ごっつかわいいです。
手を入れて人形劇のように使えるのも良い。

チョキみみうさぎ、お母さんうさぎ、三匹のこぶた、おおかみと七匹のやぎ、
こねこ、オニ、サンタさん、てつなぎサルなど、約16種類。
→人形つながり

▼もういっちょ。

「メルヘン人形 やさしく作れる手ぶくろ・くつ下のぬいぐるみ ハンドクラフトシリーズNO.72」
(鈴木千賀子/グラフ社)

こちらは、手袋や靴下を使って作るぬいぐるみ。
大きな作品では、セーターまで使っています。
究極のリサイクルだ。
ご覧の通り、これはちゃんと手足が付けてあり、人形劇風ではありません。
が、手足をボタン止めにする方法を使えば(→)、
手足を動かすことができます。

手足を作る分、上記の『手袋人形』より、ちょっぴり大作気分かも。
→人形つながり

▼これも。

「ミトン フィルムブック」
(ミトン制作委員会/河出書房新社)

この映画見ました? ロシアのパペットアニメだって。
私、見てないなぁ。てゆーか、まったく存じませんでしたよ。
ストーリーが載っています。
子犬を飼いたいけど飼えない少女の赤い手袋から生まれた子犬、ミトン。
背中に黒と白の模様が入っています。
か、かわえぇ〜!
でもストーリーの最後まで書いてないんです。
見るべきなの? あるの、TSUTAYAに(笑)?

本書は、まだ馴染み薄いロシアのパペットアニメを紹介する意図もあるのか、
ミトンやカチャーノフ監督について、分かりやすく概要を載せています。全62ページ。
興味を持ったら、もっと詳しい本を見てね、って感じかな。
そして、ミトンの「作り方」付き。
そうだね、見たままそのまま、あみぐるみだもんね。
→犬つながり