クリスマスは大好きです。ケーキ、シャンパン、ご馳走、プレゼント。
仏教徒ですけど、単純に喜んでいいですよねー。
歌も歌っちゃうもんね。♪(鼻歌で)フンフンフーンアイドンウォナフンフンクリスマスフンフンフンクリマスウィズユー♪(さてなんの歌でしょう?)
関連項目→行事→ハロウィーンつながり▼まず、これ?
「戦場のメリークリスマス(原作版)」
(ローレンス・ヴァン・デル・ポスト/思索社)
この映画、好きでした。
いや、坂本龍一さん、好きなんで。
しかし、割りと難解じゃないですか、この映画? 坂本さんの台詞まわしも
なんやはっきりしないし(笑)。果たして、これは私が思うような意味の
映画なのかなぁと疑いを抱いて、原作本を読みました。
読むと、はっきりします。
映画には出ないエピソードもたくさんありますしね。
そういう人がたくさんいたのか、割りと版を重ねている本です。
関連項目→戦場のメリークリスマス関連の在庫を検索する
▼聞きたいね。
「ねこひきのオルオラネ─集英社文庫コバルトシリーズ─」
(夢枕獏/集英社)
あとがきで、「ぼくのはじめての本である」と
言われていて、びっくり。マジで?
オルオラネ爺さんが奏でる、3匹のねこたちの第九、ジャズ。
こんな年末なら大歓迎。の表題作を含む全4編。
→猫つながり
→ミニ特集・コバルト文庫
▼クリスマスとミステリ。
「クリスマスのフロスト─創元推理文庫─」
(R・D・ウィングフィールド/東京創元社)
クリスマスとミステリの相性ってイイんですよね。なんででしょ?
「クリスマスのフロスト」はフロスト警部シリーズ第一弾。これが、
大好評を博しまして、つづく第二弾「フロスト日和」もバカ売れでした。
下品で粗雑で一見無能そうなフロスト警部。
もし、日本でドラマ化するとしたら、俳優は誰がいいだろうといつも考えてしまいます。
恰幅のいいダメ男。誰だろう?あの人、どうでしょ?ショムニのアノ部長?
▼またまたクリスマスとミステリ。
「クリスマス12のミステリー─新潮文庫─」
(アシモフ編/新潮社)
タイトル通り、クリスマスのミステリを12こ集めた短篇集です。
初めて知ったのですが、ホームズの翻案小説という、オーガスト・ダーレスの
ソーラー・ポンスもの「ディケンズ愛好家」も収録、こりゃ愉快。
→ホームズつながり
その他「クリスマス・パーティ」はネロ・ウルフもので、白い手袋が出てきます。
しかも、ネロ・ウルフが大ピーンチでして、その窮地に陥る自業自得のわがままぶりに
くすっと笑えます。自分の部屋で白手袋を発見したときのアーチーの動揺の激しさも楽しすぎ。
→手袋つながり
→ミニ特集・新潮文庫海外アンソロジー
▼サンタさんの生活。
「サンタクロースの冒険」
(ライマン・フランク・ボーム/扶桑社)
こんな話があるってことがうれしいです。
オズの魔法使いの著者ボームさん描く、サンタさんの一生。
すばらしいです。胸の辺りがほっこりして、子供にも大人にもおすすめ、
とにかく人類にはおすすめの1冊です。
名場面も多く、私のお気に入りは、
金持ちの子にもおもちゃをあげるべきなのか否か、悩んだクロースが
フェアリーの女王に相談するところ。
邪悪な者の軍隊が、か弱そうな妖精や不死の者たちの軍にめちゃくちゃに
やられるところ。かな。
クロース少年が住んでいたバーシーの森は、オズの国の南の方にあるらしいですよ。
→関連して
▼さまよえるユダヤ人と。
「ガラスびんの中のお話─ハヤカワ文庫FT─」
(ベアトリ・ベック/早川書房)
短篇集です。辛口のメルヘン。大人向けです。
カバー・口絵・挿絵、共に飯野和好。
収録作「奇妙なクリスマス」ではサンタさんはさまよえるユダヤ人といっしょに
おもちゃを配達します。途中、サンタさんのパスポートが
出てきまして、「身長(みのたけ)─九尺余也(きゅうしゃくあまりなり)」って
書かれていました。クス。
古いんです、書き方が。
「職事(しょくじ)─配達業(はいたつげふ)」だって(笑)。
…配達業なのか?
▼またまたまたクリスマスとミステリ。
「ママのクリスマス」
(ジェームズ・ヤッフェ/東京創元社)
クリスマスとミステリの相性、ってほんとにイイんですよね。
よく考えると、ポワロもメグレもコロンボもクリスマスものがあったはず。ねぇ?
今年のクリスマスまでには追加しましょう。
これは言わずと知れた、あのママのクリスマス。
やっぱり似合うぞ、クリスマス。
▼やっぱり似合うんやね。
「クリスマス13の戦慄─新潮文庫─」
(アイザック・アシモフ編/新潮社)
アイザック・アシモフの編んだクリスマスミステリアンソロジー。
うまいですよねぇ。
収録作は、「煙突」(ラムジー・キャンベル)
「マークハイム」(ロバート・L・スティーヴンス)
「クリスマス前夜」(ロバート・ブロック)
「祭祀」(H・P・ラヴクラフト)
「老いたる子守の回想」(ギャスケル夫人)
「グラウムル」(S・バリング・グールド)
「ポロ族の呪術師」(H・G・ウェルズ)、「幻の女」(作者不詳)
「ヘルハウンド・プロジェクト」(ロン・グーラート)
「ウルヴァーデンの塔」(グラント・アレン)、「フェイカーの惑星」(J・T・マッキントッシュ)
「終身刑」(ジェイムズ・マコンネル)、「常世の光」(アーサー・C・クラーク)。
→ミニ特集・新潮文庫海外アンソロジー
▼ひとまわり、昔。
「雑誌 月刊MOE 1991年12月号」
(MOE出版)
雑誌ぃ〜?と懐疑的になってはイカンのです。
12月号にはね、クリスマスが詰まってますもん。
単純にブックガイドのページも楽しいです。
ほしい本がいっぱい。
私はね、『ペンギンハウスのメリークリスマス』(斉藤洋)、
『サンタのおもちゃ工場』(たむらしげる)、
『CHRISTMAS KINGDOM』(洋書)がほしいなぁ。
特にこの洋書、すごく豪華な飛び出す絵本みたいです。
いーいーなー。
他に天使のミニ特集もあって、清浄な気持ちに。
綴じ込み付録のカレンダー('91/12月)の挿絵は東逸子、詩は中井英夫、
クリスマスカードの絵には五味太郎あり、なのも少し嬉しい。
12年前のクリスマス、自分が何歳だったのか、計算して腰が抜けました。
→天使つながり
▼コロンボ刑事のクリスマス。
「死のクリスマス 刑事コロンボ別巻1 サラブレッド・ブックス」
(アルフレッド・ローレンス/二見書房)
<テレビにならなかった、幻の名作>と書かれています。
どっさり出ているサラブレッド・ブックスの刑事コロンボシリーズの別巻。
カリフォルニアのクリスマス。
女性デザイナーの惨殺死体。コロンボさん、がんばります。いつも通り。
ファンの方に。
▼落語調?
「クリスマス・ブックス ちくま文庫」
(C・ディケンズ/筑摩書房)
名作「クリスマス・キャロル」と「鐘の音」を収録。
キャロルの挿画はジョン・リーチ。
鐘の音の挿画は、ジョン・リーチ、ダニエル・マクリース、
リチャード・ドイル他。
なんとクリスマス・キャロルは落語調に訳されてます。
ディケンズさん自身、朗読で大当たりをとったらしいですから、
そういうのもアリなんでしょう。
▼またミステリとクリスマス。
「聖なる夜の犯罪 ハヤカワ文庫ミステリアス・プレス」
(シャーロット・マクラウド編/早川書房)
これもメジャーなクリスマスのミステリ・アンソロジーです。
シャーロット・マクラウド「クリスマスに保温カバーを」、
ピーター・ラヴゼイ「クレセント街の怪」、
ドロシー・ソールズベリ・デイヴィス「クリストファーとマギー」、
エリック・ライト「カープット」、ジョン・ラッツ「生きたクリスマス・ツリー」、
ハワード・エンゲル「三人の不良少年」、メアリ・ヒギンズ・クラーク「当たりくじはどこに」
ビル・プロンジーニ「サンタクロースがやってくる」、シャーリン・マクラム「小さな敷居際の一杯」、
ヘンリイ・スレッサー「クリスマスを愛した男」、エドワード・D・ホック「妖精コリヤダ」、
アーロン・エルキンズ「笑うオランダ人」、スーザン・ダンラップ「追いつめられたオート」、
アイザック・アシモフ「ホッ!ホッ!ホッ!」、マーシャ・ミュラー「聖夜」。全15編収録。
▼さらにミステリとクリスマス。
『クリスマスに捧げるミステリー ベストセレクト8編 光文社文庫』
(シムノン他/光文社)
聖夜の警官(トマス・L・アドコック)
小列車強盗(パトリシア・モイーズ)
刑事の休日(ジョン・ディクスン・カー)
ミス・クリンドルとサンタ(マルカム・グレイ)
ランポールとクリスマスの精神(ジョン・モーティマー)
聖夜に死す(ジェイムズ・パウエル)
シヴァーズ嬢の招待状(ピーター・ラヴゼイ)
メグレ警視のクリスマス(ジョルジュ・シムノン)
クリスマス・ミステリのカバーにも注目したくなってきました。
▼きれいな本。
「あるクリスマス」
(カポーティ 村上春樹訳 山本容子:銅版画/文藝春秋)
人気のようで、まだ流通中(現在定価¥1550)。
山本容子さんの銅版画が素敵です。
このメンバーのシリーズが何冊かありますよね。
集めたい。
▼貧乏だけど。
「エミットとかあさんの歌 文研子どもランド」
(ラッセル・ホーバン 谷口由美子訳/文研出版)
カワウソのエミット君とお母さんは貧乏です。
でもクリスマスには何か贈り物をしたいと、お互いに考えていました。
お、あの『賢者の贈り物』(O・ヘンリー)みたいじゃない?
でも違うんです。
エミットもかあさんも、相手の大事なものを持ち出してコンテストに出場し、優勝して賞金で何かを買ってあげようと思い付くのです。「あれがなくなったら相手は困るだろうけど、でも優勝賞金で違うものを買ってあげれば、あれはもういらなくなるから」って。
えぇ〜っ。ダメじゃーん(笑)。
かなり、『賢者の贈り物』のダメバージョンではありますが、
よくあることと言いますか、われわれ愚者が考えがちなことです。
でも、その気持ちは優しいです。
※流通中(現在定価¥1152)
▼アンソロジーじゃなかった。
「クリスマス12の死 扶桑社ミステリー文庫」
(マリアン・バブソン 片岡しのぶ訳/扶桑社)
12の死、って言うから、てっきりアンソロジーだと思ったら、
11の連続殺人でした。長編ミステリ。なーんだ(ごめん)。
わたくし、未読ですが、クリスマスミステリにふさわしいカバー、
そして、軽快な筆致で描く、面白くてこわいクリスマス・サスペンス、
と書かれています。
いかがでしょう。
▼他に…『ポアロのクリスマス』など。
やっぱり、ミステリに似合う…。
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