我が家は甘党です。夕飯後には、コーヒーとチョコ、或いはお茶と和菓子が決まりみたいなもんです。掟です。とは言え、コーヒーは何でもよくて、じつはインスタント可。でもまずいインスタントはイヤ(笑)。そんな適当なコーヒー好きの作る適当なコーヒーつながりです。
関連項目?→チョコレートつながり、→お茶つながり、→豆つながり
▼まじめなご本。
「珈琲の書」
(井上誠/柴田書店)
何が彼をそこまで駆り立てるのか。
何でそんなに彼は珈琲にこだわるのか。
この本を見ていると、むしろそれを考えてしまいます。
コーヒーの発見から、香味の解析、風習、豆の話、歴史、喫茶店の話まで、
ふざけたところは一つもない、大変まじめなご本です。
因みに、箱から出すと当然のようにコーヒー色の革装です。
▼佳品。
「一杯の珈琲から 創元推理文庫」
(エーリヒ・ケストナー 小松太郎訳/東京創元社)
「音楽の都ザルツブルクでひと夏を過ごそうと、ゲオルクは国境をはさんで目と鼻の先にあるドイツの町に宿をとった。為替管理の制約から、ドイツ側では大金持ち、オーストリア側で乞食同然の生活を始めた彼は、国境を往復する喜劇的な毎日を楽しんでいた。ところがある日、友人が約束のカフェに現れなかったばかりに、彼はコーヒー代を払えない破目に陥り、居合わせた美女に助けを求めた。『消え失せた密画』、『雪の中の三人男』につづくケストナーのユーモア三部作!(あらすじより引用)」。
ほのぼのした佳品。
※新カバーで流通中(出版社定価¥525)。
松尾かおるカバー。
こちらは在庫あります。訳は同じ。
▼あ。
「コーヒー入門 保育社カラーブックス」
(佐藤哲也/保育社)
画像だけ残して売れちゃったので、内容不明ですが、
カラーブックスらしい、図版いっぱいの分かりやすいコーヒー解説書であったことと
推測いたします。
でも多分、今も流通中なんじゃないかなぁ。新刊でも。
▼好きさ。
「死霊の恋・ポンペイ夜話 他3篇 岩波文庫 ※送料無料」
(ゴーチエ 田辺貞之助訳/岩波書店)
「死霊の恋」は、「吸血女の恋 教養文庫」と同じです。
こっちは田辺貞之助訳。
「ヨーロッパでもっともすぐれた吸血鬼小説のひとつと賞されている(あらすじより)」。
そこまでかどうかは意見の分かれるところでしょうが、
好きなのはあっさり認めます。妖しげな幻想好きには、そういう人が多いと思うなぁ。
表題作2作のほか、「二人一役」「コーヒー沸かし」「オニュフリユス」を収録。
現在流通中のようですので新刊でも。
→ドラキュラつながり
▼へぇ。
『一杯のコーヒーから』(赤川次郎)
男の小道具飛び道具 集英社文庫(生島治郎選 日本ペンクラブ編/集英社)の収録作
収録は他に、田中小実昌「耳穴カミソリ」、自転車のある風景「自転車のある風景」、川上宗薫「闘犬オーナーの興奮記」、田中光二「拳銃の詩」、谷恒生「赤道無風帯」、筒井康隆「夜も昼も」、都筑道夫「頭の戦争」、夏堀正元「帽子」、藤本義一「俺の分身」、丸山健二「アルペン・ツーリング」、三浦哲郎「射撃」、結城昌治「汚れた月」、渡辺淳一「名刺」、吉行淳之介「痴」。
→ミニ特集・メンズ・ライフ
▼あ、コーヒーだ。
「珈琲ブレイク」
(三浦浩/光文社)
「体操の単位を落とした葉山徹は、銀行の就職を棒にふる。ふとしたことから殺人事件に巻き込まれる、青春満開ミステリー。(あらすじより引用)」。
単位かぁ。就職かぁ。なつかしい気持ちになりました。
そして、ふとしたことから殺人事件に巻き込まれるなんて! しかも青春だなんて!
ミステリファンの願望かもしれません。
未読ではございますが、ほのぼの系とお察しいたします。
▼お金かけてるなぁ。
『珈琲を愛する人間讃歌 珈琲交響楽 珈琲文化シリーズ2』
(味の素ゼネラルフーヅ株)
西尾忠久、落合恵子、斎藤茂太、虫明亜呂無、海野弘、朝倉摂、ホルトハウス房子ら豪華な執筆陣。
われらコーヒー党、って感じです。
コーヒーカップ、スプーンの話から、コーヒー染め、コーヒー占い、洋菓子の話まで、内容もバラエティに富んでいます。
読ませる1冊。味の素さん、エライです。
→企業つながり
▼おされな感じ。
『カフェの話。(CAFE VU
PAR…)』
(アスペクト編集部編集/アスペクト)
そう言えば、金沢にはあんまりいいカフェがありません。
こういうところに都会度と申しましょうか、
文化の成熟度が出るのかもしれないと、ふと思いました。
ん〜、この年間通してほぼ重苦しい天気にも、カフェーはそぐわないのかもしれませんな〜。
有名オーナーさんの話や、おしゃれな内装等の写真もポッチリあります。
世界のカフェの話もあり。
あんまり詰まった内容ではありませんが、
お好きな方なら、そこそこ楽しんで読めるでしょう。
私にはかなり無縁なカフェの世界。歩いて3分のところにあったら通うのに。
▼無駄に豪華メンバー(笑)。
『コーヒー雑学事典』(講談社)
うちのメルマガでも御紹介した、なぜかめちゃくちゃ豪華メンバーが参加するコーヒー本。
こんなん大好きなんです。
表紙絵は鴨沢祐仁ですよ。
→ミニ特集・事典じゃないのに大事典
▼シリーズだって。
『名探偵のコーヒーのいれ方 コクと深みの名推理1
ランダムハウス講談社文庫』
(クレオ・コイル 小川敏子訳/ランダムハウス講談社)
もう何冊も出てるシリーズなんですねー。
コーヒーハウスだし、おいしそうだし、猫も出るし、カバーも可愛いし、
コーヒー&猫党に良さそうです。
「完璧なコーヒーをいれたいなら、絶対に手を抜いてはだめ。そして事件の謎に立ち向かう時も―。NYの老舗コーヒーハウスを切り盛りするクレアがその朝、店で発見したのは、芳ばしい香りでなく階段から転落した店員の姿。警察は事故と判断したが、不審に思ったクレアは捜査に乗り出し…!? エスプレッソに焼きたてのお菓子。こだわりの味を守る老舗店を舞台に、焙煎したての満ち足りた香りが漂うミステリシリーズ第1弾」
(あらすじより)
→猫つながり
※流通中
▼カフェ・バーか。
『カフェ・パニック 創元推理文庫』
(ロラン・トポル 小林茂訳/東京創元社)
カフェ・パニックという店で、常連たちが話すホラ話集ですって。
「コーヒーつながりだ!」と思ったけど、どうやらカフェ・バーみたいです。
どっちかって言うと、「酔っぱらいつながり」かも。
「<カフェ・パニックの客たちが、1杯機嫌で口を開けば出てくる話は大ボラばかり。嘘は嘘を呼び、口から出まかせ出放題。東側の人人を破滅に追いやる法を編み出した暗い男の話から、虫歯の穴に洞窟絵画を発見し大儲けを企む悪い歯科医の話まで、抱腹絶倒、唖然茫然、異色のイラストレーター作家トボル氏の驚天動地のホラ話集成。挿絵もユニーク。(カバーより)」
著者の挿絵入り。傑作とは申しませんが、
「へぇそれでそれで?」と聞きながら読みたくなる本です。
→酔っぱらいつながり
▼カッフェー・オーレー・オーリ。
『ベッドでのむ牛乳入り珈琲』
(瀧澤敬一/暮しの手帖社)
これを言うと、フランス人の鼻がますます高くなるのは目に見えているので、あんまし言いたくないんだけど、やっぱり今でもフランスは文化の中心だと思うことがあります。
本書が発表された頃(昭27)は、今よりずっと、そういう風潮があったでしょうね。
─フランスの衣食住で、あまり気のつかない茶飯事を拾つて見たのがこの一冊である。(あとがきより)
と言う通り、実際に暮らしてみて分かるフランス生活のこまごましたあれこれを綴ってあり、今読んでも非常に面白いです。そんなに昔のこととは思えません。知的で、時にフランス語単語まじり、「フランスではこうなんだよ」と、ちょっと自慢っぽいのもイイ(笑)。これを読んだ当時の人は、どんだけポーッとなったことでしょうか。
タイトルは、流行歌の一節ですって。
♪ねどこでのむ牛乳入りのコーヒー
菓子もあつたかい、クロアッサンも一所だ
あヽなんてうまいんだろう、こんちくしょう♪
「ぴんぴんして居ながら、ねどこで、カッフェー・オーレーをのむことは、奥さん連中にとつては人生至上の幸福であるらしい」です。でもそれは女中があってこそで、「女中なんか雇えない世の中だから」云々と書かれていますが、最近のフランス事情はどうなんですかね。
ちょびっとでもフランス好きで、森茉莉さんのエッセイに出てくるフランスエピソードは暗記してる向きには、間違いなく楽しい本です。
→フランスつながり
→ベッドつながり
▼レシピが!
『エスプレッソ―カルチャー&キュイジーヌ』
(カール・ペッキィ、サラ・スレイヴン 鈴木るみこ訳/フレックス・ファーム)
エスプレッソについての本、です。
クロニクル・ブックスというシリーズです。
クロニクル・ブックスは今までにも何冊か見ましたが(→これもそう)、
たいていは画像多めで、そこに散文調のテキストが配されています。
おしゃれで、読み物というよりは見る物、
そしてもれなく定価が高い!
でも古本価格は安いので、眺める本としてプレゼントなんかにいいかも。
(と、見るたび思います。)
しかし、本書『エスプレッソ―カルチャー&キュイジーヌ』は、
じつは実用になもなりそうなんですよ。
あのね、エスプレッソを使ったスイーツのレシピが載ってるの!(ほわぁ〜)
しかも、外人の書いたレシピだから、ひとあじ違う。
ちょっと見慣れなくて、小洒落てて、異国の香りがするレシピ。
「いちじく煮のエスプレッソ・ソース」、
「エスプレッソとヘーゼルナッツのスコーン」
「エスプレッソ・ブリットル」
などなど11種。
他に、エスプレッソを使った簡単なお料理レシピ3つ、
ドリンク・メニューとしてエスプレッソのバリエーション9つが載っています。
私、実際には作ってないので、太鼓判は押せませんが、
試してみたい、自慢したい、非凡なレシピ、のような雰囲気があります。
誰か、試してほしいなぁ〜。 |