迷子になったらまずHOMEへ

■ヨウコつながり
じつは自分がヨウコです。ポピュラーネームなので、好きな方の中にもヨウコさんがいっぱい。
幸せなことに自分の名前は気に入っていまして、私と仲良くなると、名前にちゃん付けで呼ぶことを強要されます(笑)。いいじゃないですか、いつまでもかわいくて。
関連項目?
→ミニ特集・それは私のことか?

▼洋子さん。

島村洋子さんの恋愛エッセイにはいつも楽しませていただいております。
恋愛中じゃなくても、読んで楽しい恋愛エッセイはさすがです。
人生の機微、女心の機微、悲しいけどちょっとおかしい、そんなことを題材に書かせると天下一品かと。

「シンデレラ」
(『しようよ。』の収録作)
島村洋子/イースト・プレス)
2000年発行 
現在、この版は絶版。光文社から文庫化して流通中

店主の極私的オススメ中編、「シンデレラ」を収録しています。
それは、夫を愛する妻の話。
夫が彼女のおっぱいを触ってくれないのが 彼女の悩み。
とうとうキレちゃった彼女の思いつきとは?
刺青が関係します。でも、そこに至る経過が楽しいので、
書かないでおきますね。
→刺青つながり

▼ヨーコ。

萩原葉子さん。
森茉莉さんととても仲が良くて、森さんのッセイにヨーコとしてよく登場します。
(またの名は野原野枝実。)
小説はあまり読んでいませんが、森さんのおかげで親しみを感じるヨウコさんです。

「贅沢貧乏 講談社文芸文庫」
森茉莉/講談社)

森茉莉さんのエッセイ12篇を収録。
葉子さんの名前はチラチラとしか出て来ませんが、
三島由紀夫邸での『降誕祭パアティー』『文壇紳士たちと魔利』など、
文壇交流ネタが多いので、楽しめます。

→毒舌ランキング

▼容子さん。

山本容子さん。彼女のデザインの天使食器類をいくつか持っていることは、
私の自慢です。エッヘン。愛用マグカップも彼女の天使柄。
ご著書はもれなく欲しいのですが、いつも高くて、なかなか手が出ません。そういうときは古本で!
関連項目
→ミニ特集・世界文学の玉手箱

「ルーカス・クラナッハの飼い主は旅行が好き」
(山本容子/徳間書店)

世の中には、文庫本ではイマイチ楽しくないという本が存在します。
これなんかは正にそう。たしかに文庫版は流通中だけどさー、
せっかく山本容子さんの豪華な挿絵(洞版画)が山ほど入っているんですもん。
文庫版なんか買ってる場合でしょうや?

山本容子さんのエッセイ。旅の中でも、特にホテルにまつわる思い出集。
→犬つながり
→ホテルつながり

▼瑶子さん。

森瑶子さん。著作はごく一部だけ拝読。
しかし、エッセイ等で残された名言には感じ入ることが多く、
折にふれ、思い出す瑶子さんです。
「<ノーサンキュー>では、ノーの気持ちが通じない。<サンキュー、バット、ノー>と言え」
とおっしゃったのも彼女だったかな?

森瑶子の料理手帖 ※送料無料」
(森瑶子/講談社)

お気に入りのヨロン島での野趣あふるるレシピ、「おいしい」イギリス料理のレシピ、男友達から森さんへ捧げられたレシピ、逆に男達に捧げるレシピ、そして得意料理の数々。などなど。

彼女の身の回りの料理のすべてと言いますか、彼女の人生にまつわる料理のすべてと言いますか、森さんの人生を彩った食にいろんな角度からアプローチ。ファンの方はめちゃめちゃ楽しいはずです。
アポリネールにはレバーパテ、クラーク・ゲーブルには生牡蠣のカクテルを捧げよう、と、ちょっとベタな感じ(失礼)の洒落者ぶりを披露しながらも、読者を辟易させないで、「やるねぇ」と思わせる知性があるんですよね。だから、本にも実用性がございます。さすがです。
→ミニ特集・お料理絵本

▼おまけ・陽子ちゃん。

登場人物としてのヨウコちゃんでは、一番印象的だった少女。
名前を連呼されることが多く、他人事とは思えませんでした。

「月の影 影の海 上・下 講談社X文庫」
小野不由美/講談社)

大人をも熱狂させる大河少女ファンタジー小説(続刊中)の、
第1編のヒロインが陽子ちゃん。
現代日本から、いきなり異世界へ。
延々、彼女の艱難辛苦が続き、読者は必ずへこたれそうになるんですが、
そこを乗り越えて下さい!
うちでは私より先に読んだ愚弟もそう言ってました。
「憂鬱やけど、それを耐えて耐えて読め。その後は面白いから」
まぁその通りです。

▼おまけ・YOKO。

これも登場人物としてのYOKOちゃん。
シリーズなんですって。知らなかった。

「YOKO」(Rosemary Wells/洋書です)

YOKO猫シリーズのうちの1冊。

アメリカ(?)で暮らす日本の少女ヨーコ(猫)のお話です。
お弁当に、ママの作ってくれた寿司(海苔巻)を持って行ったら、
クラスメイトから嘲笑われます。ひどい。いじめです。
それを見たジェンキンス先生(キツネ)は一計を案じ─というお話。

見返しの模様が寿司です。
ウチの母に見せたら、「この寿司の絵はおかしい。外人だからか?」
と、つっこんでいました。
まぁ確かに、よく分からない寿司ネタや造形がありますが、大間違いではないですよ?
→寿司つながり

▼羊子さん。

鴨居羊子さん。
下着デザイナー。と紹介されることが多いですが、私にとっては余韻のあるエッセイが印象的な人です。

わたしのものよ」
(鴨居羊子/日動出版)
※※少難アリ、御注意

最後のエッセイ集。
子供時代の思い出。鴨居さんの愛する父母、兄、弟さんの思い出。余所見をさせない力のある筆致で、思わず読み耽ってしまいます。

羊子さんが貧血で倒れる子を羨んでいるエピソードがあって、仲間だと思いました(笑)。そんな笑いもあるけれど、ノスタルジーのせいか、今はもういない人々への愛のせいか、いつも少し物悲しいのです。

「金沢編」、「京城編」、「終焉」に分かれています。
金沢編が思いの他長く、驚きました。おなじみの町名や風物がどんどん出てきて、少し嬉しい。
→金沢つながり