■なんでもランキング P12
▼ノリノリの企画ランキング
私的には、全部、今日の一押しに入れたい本ばっかりです。どうどう?
→関連して
→合作ランキング
▼黒後家蜘蛛の会にバットマンが!
『バットマンの冒険 1・2 教養文庫』(M・H・グリーンバーグ編/社会思想社)
バットマンの生誕50周年を記念して、作家達が競作したバットマン作品集です。2巻合わせて、総勢15人(14篇)。
メンバーが素敵です。ぷぷぷぷぷー。
ワタクシ的には、やっぱり2巻のほうの、
黒後家蜘蛛の会にブルース・ウェインがやってくる(!)アシモフの「黒後家蜘蛛とバットマン」と、
エドワード・D・ホックの大マジバットマンもの「億万長者の入り江」に注目。
1巻のヘンリー・スレッサー「バットマンが狂った!」はなんとブルース・ウェインの執事アルフレッドが書く回想。
マイク・レズニック「休戦地帯」は超短編ですがクスクス笑える。ロバート・シルヴァーバーグの佳品もあります。
みなさんノリノリです。ノリノリ。
▼マーロウ復活。
『フィリップ・マーロウの事件 1・2』(バイロン・プライス編/早川書房)
チャンドラー生誕100年を記念して23人のミステリ作家が書いた新しいフィリップ・マーロウ物語。大まじめですが、やっぱりノリノリの23短編です。 サラ・パレツキー、サイモン・ブレッド、エドワード・D・ホックなんかが有名どころですが、他の作家の作品もマーロウファンなら大歓迎といったところ。 「また会えたね」と暖かく出迎えてもいいし、「ここが違う」なんて言ってみるのもそれはそれで楽しいもんです。 マーロウと言えば、ロバート・B・パーカーの続編もいいけど、こんなイキな競作もいいですよね。
▼はぅ。
『架空幻想都市 上・下 ログアウト冒険文庫』(めるへんめーかー編/アスペクト)
めるへんめーかーさんが企画編集した「架空の街」がテーマの短編集。パソコン通信で企画が練り上げられたとか。 まぁとにかく、収録されている作家さんの顔ぶれがすごいです。豪華メンバー!! まず上巻には、小野不由美、妹尾ゆふ子、岬兄悟、菅浩江、矢崎麗夜、久美沙織ら9人。 下巻には、谷山浩子、高瀬美恵、大原まり子、羅門祐人ら9人が参加。 1人1作。上下巻で全18編。プラス、そのうちの数人が参加したリレー小説1編です。→もっと詳しく
▼こういうの好きで。
『大いなる序章 上・下 創元推理文庫』(G・R・R・マーティン編/東京創元社)
複数作家でモザイク状に描くSFアクションとか。ウッシッシ。
「街に満ち溢れるのは、闘争とロック・ミュージック、黒魔術とモンスター!
実在の出来事と人物を散りばめて、知られざるもうひとつの合衆国の歴史を語り継ぐ、驚異のモザイク・ノベル!」(あらすじより引用)。
すみません。店主の未読本なんです…。
→魔術師つながり
→モザイクつながり
→ミニ特集?・店主の未読本
▼うふふー。
『超時間対談 集英社文庫』(和田誠・絵/集英社)
架空の対談集なんです。超時間と言うのは、対談相手がすでに死んでいるからでしょうなぁ。
みなさま、多分、ずっと対談したかったのであろう人と思う存分話しています。
田中小実昌はハンフリー・ボガートと。都筑道夫はE・A・ポオと。植草甚一はルイ・アームストロングと。
うふふ。
他にはね、虫明亜呂無、唐十郎、寺山修司、赤塚不二夫、高木彬光、山下洋輔、タモリ、河野典生、池波正太郎、開高健、星新一が執筆。さて、彼らはそれぞれ誰と対談していると思う?
やっぱりノリノリです。
かなりふんだんに入った和田誠の挿絵もうれしい。
→意外な対談つながり
▼気になる美人ランキング
美人が好きなのは私だけじゃないはずー。美人の中でも、私が気にしていて、写真を見た時、「ほほぅ!」と思った人を集めてみました。
関連項目→ミニ特集・美人大集合
▼こいつはすごい!
『李香蘭 私の半生 新潮文庫』(山口淑子・藤原作弥/新潮社)
何がすごいと言って、彼女の子供時代の写真が一番すごいです。明らかに周りとは違います。濃いぃぃです、顔が。驚きます。 長じてすんごい美人になる人は、子供時代に濃過ぎる顔であることが多いです。美輪さんもそうでしたっけ。 写真に感嘆。波瀾の生涯も読んで面白いので、オススメの本です。
▼若き日の森茉莉。
『父の帽子 講談社文芸文庫』(森茉莉/講談社)
鴎外さんちのお嬢さまだった森茉莉さん。
自分でも言っておいでですが(笑)、美人です。
いろんな文庫本に著者の写真が載っていますから、まぁどれでもいいですが、この講談社文芸文庫版の<結婚前の著者>の写真はベストショット。
ついでに山田珠樹との結婚後の写真も載っているので、森茉莉ファンにとっては、<すこぶる付きで>感じの悪い山田という人物がいかなる男なのか見られるのもうれしい(のは私だけでないはず)。
→ミニ特集・お嬢様のために
▼竹久夢ニの恋人たち。
『別冊太陽 竹久夢ニ』(平凡社)
竹久夢二の美術館に行ったとき、彼の生涯が女性で区切られていたのが印象的でした。 つまり、<たまき時代><彦乃時代><お葉時代>というわけです。なるほどねぇ。彼の場合、切っても切れないですもんね、女性たちと人生が。 その有名女性3人の写真が載っています。やっぱり彦乃さんが一番かわいいかな。お葉さんは、女優の毬谷友子にソックリですが、映画では毬谷さんは確か、彦乃を演じていた記憶があります。 ※この別冊太陽は現在も重版になって出回っていますので、新品がほしい方は新刊書店でどうぞ。(またしても商売抜き…) オマケ付きで楽しい雑誌です。
▼絵だけど。
『世界悪女物語 河出文庫』(澁澤龍彦/河出書房新社)
カバーにもなっている、ルクレチア・ボルジアの絵が美しいです。昔から写真の技術があったらなぁ。クレオパトラや楊貴妃の写真を見て「それほどでもないじゃない」なんて批評してみたかった。
ともかく悪女だの淫婦だの、いろんな言われ様をしつつも、必ず美人だと言われるルクレチアの絵を見られてうれしいです。可憐な感じの美女。
その他も絵画の人ばかりですが、世界の悪女を澁澤さんが紹介してくれてます。
▼ドラマチック。
『宋姉妹 中国を支配した華麗なる一族 角川文庫』(伊藤純・伊藤真/角川書店)
宋三姉妹。テレビのドキュメント番組で特集されるたび、非常なる関心をもって見ます。ドラマチックー。
これはNHKスペシャルの内容をまとめたものです。富、権力、革命、美貌。オナゴの胸をアツクする要素が揃った、ノンフィクション。勿論、写真あります。
パッと見た時から、次女慶齢が一番美しい(あとの方は普通)と思いますが、その通りのようで、美貌が話題なのは慶齢だけみたいです。うつむいて読書している写真が一番良いです。
▼美女も、そうじゃない人も。
『徳川慶喜の時代 幕末維新の美女紅涙録 中公文庫』(楠戸義昭他/中央公論社)
外交官夫人の草分け<鍋島栄子>が美人。の雰囲気です。全身写真で遠目なので、よく分からない~けど美人くさいです(笑)。そして実際美人らしい。 この時代のいろんなオナゴの人生が写真付きで紹介されている、興味深い1冊。(題名に反して美女は少ないです。)
▼凛々しい。
『向田邦子ふたたび 文春文庫ビジュアル版』文藝春秋)
よい本です。
'86年初版なのに、人気なのかまだ流通中のようですので(スゴイ!)、
新刊で持ちたい方は本屋さんで買えますよ。
向田邦子さんの写真をたくさん収録。
そして生前、親交のあった方々が寄稿。
やっぱり事故の話が出て来るので、涙なしには読めませんが、
人となりがじわじわ伝わって来る、よくできた文庫本です。
彼女、美人ですよねぇ。すこぶるつきの美人ではないけれど、
清々しい美人です。若い頃の黒い水着の写真、すてき。おっしゃれー。
水着写真も撮っておくべきですな。
事故がなかったら、粋なおばあちゃんになられたことでしょう。見たかったです。
▼その他。
○手元にないのですが、元前田家のお姫さまである酒井美意子さんの著書※に出て来る、ママの写真は美人でした。美人で有名だったらしいです。
※『ある華族の昭和史』には写真はなかったです。どの本だったんだろう? 失念です。
▼痛い話ランキング
アイタタタって思わず顔をしかめちゃうようなシーンのある本を集めてみました。文字で痛さを表現するのもなかなか高度な技です。
▼映画よりも!
『外科室 岩波文庫』(泉鏡花/岩波書店)
ほんとに痛いんです。あいててててて。その場面では、ちょっと本を閉じそうになるくらい、痛い。もうね、これ以上痛い話には出会ったことがないです。猟奇なわけでもグロテスクなわけでもないのに、痛いとは、さすが。胸部、というのがまた痛みを増幅させるんですよね。 これは映画化されましたが、映画化される前から個人的に注目していたことは、私の自慢(?)です。もちろん映画も見ましたが、ちょっとガッカリ。鏡花的短編世界を冗漫な映画にしようというのが、そもそもの誤りかと思われます。
▼男性は特に?
『愛するがゆえに(ハードカバー版)』(伊佐千尋/文藝春秋)
有名な阿部定の事件のノンフィクション。 私のちょっとした調査の結果、どんな物知らずな若者でも彼女のことを知らない人はいないようで、世人に与えた衝撃って大きかったんだなぁとしみじみしちゃいました。 以前、島村洋子さんと岩井志麻子さんが、「阿部定の供述に<4分6分で私のほうが惚れていました>という記述があった、確かに恋愛はいつも4分6分で自分のほうが惚れているもんだ」、と感心していたのは記憶鮮明なんですが、その名台詞、残念ながら、この本には出てきません 。チェッ。 定さんの生い立ちと裁判の様子など詳細に描かれています。かなりズッシリと胃に重いですので、センシティブな方、心臓の弱い方にはおすすめできません。(またか…。) ※文庫でも流通中。
▼痛いけども。
『稚兒殺し 倉田啓明譎作集』(倉田啓明/龜鳴屋)
谷崎の偽作事件(※)で有名な倉田啓明の、 自分名義の小説集。
金沢の自営零細出版社、龜鳴屋さんがその心意気のみで世に送り出す、歪んだ魅力に満ちた小説集です。
全部で10の中短編が、<耽美少年>、<偏奇傾怪>、<探偵腐稿>の3部に分けて編集されています。ニヤリ。
さて、その表題作「稚兒殺し」に痛いシーンがあります。著者倉田啓明の嗜好を反映して、<なんでそんな?!>とのけぞるほど奇天烈な痛さ。
しかも、その後の展開で私を唖然とさせてくれました。
→この本について詳しくは
→美少年つながり
▼笑える痛み。
『死ぬかと思った』(林雄司/アスペクト)
悪いけど笑っちゃいます。 Web上で募集された<死ぬかと思った話>大集合。みなさん、実話と思われますが、小説より奇なのは間違いないです。そして笑いなしには読めません。 うーん。絶対、こんな目には遭いたくないですね。 トイレネタ、半分くらいあるんじゃないでしょうか? これと比べれば、今まで自分が体験した<臨死体験>はまったく大したことないなと、安心できる精神的に痛いネタ無数。もちろん、純粋(?)な痛みもアリ。爆笑必至なので、人目のないところでの読書をおすすめします。
▼残酷な痛み。
『時計じかけのオレンジ ハヤカワ文庫NV』(アントニイ・バージェス/早川書房)
じつは、あのパッケージが怖くて、映画を見てません。見たくないものを無理矢理見せられている図。目痛い、イタイって。 小説なら大丈夫かと思ったけれど、容赦のない筆致がなおさら苛烈。映画には恐らくスタイリッシュな映像という気持ちのはけ口(と言うか逃げ口?)があるんじゃないかと予想するんですが、小説は逃げられませんから。 暴力に生きる少年が刑務所で受けたのは更正のための新療法。クリップでまぶたをひっぱり上げて無理に見せられる残酷映像。吐きそう、目痛い。 この原作も映画も古いのに、まったく古びていない。まだしばらくは、フィクションが取り組むべきテーマであるとでも申せましょうか。
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