窓もロマンのあるアイテム(?)ですね。扉のロマンと似たところがありますが、扉のほうがオープンな感じです。窓の方がひっそりとした情緒がありますよね? 
関連項目→住まい→住まい→扉つながり、→壁つながり、→絨緞つながり、→エレベーターつながり、→階段つながり 
      ▼ほろりとする窓。 
       「きつねの窓 角川文庫」 
(安房直子/角川書店) 
  
表題作の他、北風のわすれたハンカチ、小さいやさしい右手、さんしょっ子、 
魔法をかけられた舌、緑のスキップ、鳥、もぐらのほった深い井戸、夕日の国、 
誰も知らない時間、の全10編を収録した童話短編集です。 
特に「きつねの窓」は、記憶にあるかたも多いのではないでしょうか? 
きつねのそめもの屋さんで両手のひとさし指と親指を染めてもらって、 
小さなひし形の窓を作ると、その中に、会いたい人の姿が見える。 
おかあさんを殺された子きつねはもちろん母きつねを見る。 
<ぼく>は、大すきだったあの子を。そしてお母さんと妹を。 
…うぇーん。 
あなたにも窓の中に見たい人がいますか? 
それが正しい反応なのかどうかはわかりませんが、個人的には胸の痛い童話集です。 
どれも全部オススメ! 
→関連して→泣ける本ランキング 
      ▼強烈な窓。 
       「開いた窓」(サキ) 
  
写真はちくま文庫ですが、私の好みとしては他の訳のほうが好きです。 
ショートショートの傑作集とかにはたいてい収録されているので 
お好みの訳でどうぞ。 
 
時間つぶしに、ぼんやりして読んでいると、 
ちょっと椅子からずり落ちそうな強烈な印象を 
与えてくれます。言いすぎ? 
→関連して→完璧な短編ランキング 
      ▼有名な窓。 
       「裏窓─創元推理文庫─」 
(アイリッシュ/東京創元社) 
  
映画が有名ですね。 
窓の使い方としては、基本。 
窓オブ王道? 
窓のある部屋に住んでいる人なら誰でも感じたことのある 
窓から見る風景のちょっとした怖さをうまいこと捕まえています。 
 
ついでに言うなら、リメイクの映画では、 
ミザリーな恐怖をミックスさせて、そっちが主眼になっていました。 
      ▼立ち止まってはいけない窓。 
       「ホテル・ニューハンプシャー 上・下 新潮文庫」 
(ジョン・アーヴィング/新潮社) 
  
すみません。長年の未読本です。映画だけ見ちゃいました。 
ともだちにすすめられて見た映画は、大変面白かった。 
忘れられないのは「開いてる窓の前で立ち止まらないように」 
という台詞。主人公達が何度も繰り返して言う教訓なんです。 
含蓄のある言葉で、一番印象的でした。 
映画でも窓のカットが目立っていましたが、 
よく見ると新潮文庫のカバー絵も窓。 
そうです。立ち止まってはいけません。人の心には何がひそんでいるか 
わかりません。それだけのことが人生にはありますから。 
2階の窓くらいならいいかもしれないけど(笑)。 
あ、でもなぜか2階の窓の前ではあまり立ち止まりませんね。 
近親相姦や同性愛など重いテーマを扱いながら、微笑みに満ちている傑作です。 
そう言われています。 
→姉弟つながり 
      ▼合作の窓。 
       「五階の窓 春陽文庫」 
(江戸川乱歩他/春陽堂) 
  
春陽堂の合作探偵小説シリーズの第1冊目。 
日本で最初の合作(連作)探偵小説ですって。 
必ずしも探偵小説としては成功とは言えなかった、と後で 
執筆者の一人、小酒井不木が語っているそうです。 
入荷後、すぐに売り切れちゃって、うろ覚えです。すみません。 
→合作探偵小説シリーズの在庫を検索する。 
→ミニ特集・合作探偵小説(春陽文庫) 
      ▼運命の窓。 
       「オルフェウスの窓─集英社コバルトシリーズ─」 
(草鹿宏のノベライズ、池田理代子原作/集英社) 
  
オルフェウスの窓。 
その窓をのぞき、最初に見た異性と必ず恋に落ちるが、 
それは悲恋に終わるという伝説があります。 
ヒロインは女であることを隠している学生。 
窓から見た男性を好きになりますが、 
男ということになっているので内緒です。池田理代子的大恋愛が 
これでもか!と展開します。 
コバルト文庫では人気漫画やアニメの小説化も多いです。コアなファンに。 
→ミニ特集・コバルト文庫 
→じつは女つながり 
      ▼フランス窓。 
       「フランス窓便り 田渕由美子傑作集3 りぼんマスコットコミックス」 
(田渕由美子/集英社) 
 
じつは全然知らなかったお話です。 
注目したのは、『金魚屋古書店出納帳(コミック)』(芳崎せいむ/少年画報社)を読んでから。そこに出てくる『フランス窓便り』がとても良いのです。 
うぉー、私もそれ読みたいぞーと思って注目しておりました。 
出会えて嬉しいです。 
 
フランス窓のあるおうちに同居する3人の女の子たちの恋のお話。 
昔懐かしい、少女マンガ。 
      ▼窓の下。 
       「窓の下で ほるぷクラシック絵本」 
(ケイト・グリーナウェイ作 白石かずこ訳/ほるぷ出版) 
※同タイトルの別装丁(豪華版?)や、 
別出版社のものとお間違えのないように。 
¥2100で流通中の版です。 
  
今も流通中かぁ。人気なんだなー。 
ケイト・グリーナウェイの絵本です。 
一見の価値有り。そして一目見れば愛蔵したくなる本。間違いありません。 
文も絵もケイト・グリーナウェイ。 
 
絵はいつも通り完璧に可愛らしいし、文章(詩)は心憎い。 
絵も文も自分ということで、思うさま筆をふるった印象です。 
「窓の下は わたしのお庭よ 
そこには あまい あまい花が咲くの」 
 
64ページ全カラー、うちの在庫も状態が良いので、さしてお安くしておりませんが(ごめんなさい)、 
定価で新品を買っても損はないと思います。 
→庭つながり 
      ▼ショーウィンドー。 
        「パリのかわいいショーウィンドウ」 
(エクスナレッジ) 
 
いいかげん「パリがなんぼのもんじゃ!」と思いつつも、 
やっぱり可愛いのよね〜。 
私だって、パリに行ったら「いやん可愛い!」と思って見てまわるだろうし、 
店を出すなら参考にするもんね。 
223店のショーウィンドーと、店内の写真1、2枚、店の簡単な説明。想像より満足感のある約140ページ。 
可愛いだけではなく、「住所別」になってるし、「オールカラー」だし、侮れない本です。
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