男が女になる、ほうが断然多いような気がします。気のせいかなぁ。
自発的なものも、不可抗力なものもあります。
関連項目→変身つながり、じつは女つながり▼ちょっと笑っちゃう悪徳。
『悪徳なんかこわくない 上・下 ハヤカワ文庫SF』
(ハインライン/早川書房)
フリージャック(ロバート・シェクリィ/ハヤカワ文庫SF)
、という小説もありますよね。
あれと似ていますが、あれは体をとられないための攻防が主体。要するに
未来の人間に体を奪われそうになる若者の主観ですが、
こちらは、若者の体に脳移植をした大金持ちの老人の主観ですから。
逆なんです。
しかも若いオナゴの体です。なかなかやりますの、御老体。
はい、あなたの想像通り(?)、老人はなかなかいい思いをします。
愉快ですが、『夏への扉』の抒情性を求めちゃイカンですよ。
▼はぁ?
『スチール・ビーチ 上・下 ハヤカワ文庫SF』
(ジョン・ヴァーリイ/早川書房)
(2003/10/4現在)じつは手元に下巻しかないんです。
注文すればいいようなもんですが、そこはセコく、
なんとか上巻を入荷できないものかと、待っています。
従って未読。
下巻のあらすじがすごくそそります。曰く、
「自らの自殺願望に気付いたヒルディは、
今までの生活を一新すべく大胆にも女性に性転換してしまった!」
…。
まぁ、そりゃ一新するとは思いますが…。
ちょっとツッコミ入れたいですよね。
宇宙船ロバート・ハインライン号、なんていうものも出て来るようです。
SFファンにはたまらん感じ?
あらすじには、「愉しいアイデアに彩られた傑作SF長編。」とも書かれていまして、
同著者の『ブルー・シャンペン』にまさしく、そんな感想を抱いたワタクシとしては、
やはりとても気になるのです。
(2004/1/10現在)昨年のメルマガにも掲載しましたが、
その後、上下巻入荷。揃って在庫しています。ぜひどうぞ〜!
▼バージニア・ウルフなんかこわくない。
「オーランドー」
(ヴァージニア・ウルフ/国書刊行会)
オーランドーという架空の人物の伝記。
オーランドーは、エリザベス1世お気に入りの美少年(?)。
彼(?)は、男から女になり、何百年も生きます。
破天荒なオーランドーの生涯を追う楽しみもさることながら、
オーランドーは文学好きで詩作も試みるほどですので、その絡みで
ペダンチックに散りばめられた文壇パロディも充実しています。
やっぱりこういうの好きだぁ!
映画化もされましたよね。
※これは国書刊行会のハードカバーですが、ちくま文庫版も出ています。
→中に本が出てくる本ランキング
→美少年つながり
▼ショックを受けると。
『銀河郵便は”愛”を運ぶ』
(大原まり子/徳間書店)
マッチョマンのイルと美しーいアンドロイドのクラムジーのコンビ。
実はイルはマッチョでナイーブな詩人で、
クラムジーは美しいだけでなく強くて賢い問題児。
銀河郵便配達を生業にする二人が巻き込まれる事件の数々は
いっつもわくわくさせてくれます。
クラムジーは普段は男性形ですが、女性形にもなれます。
ショックを受けるとヘナヘナと女性になってしまうクラムジー。
男性の時はもちろん、女性の時もめちゃくちゃ美人なんですから
イルならずともメロメロってもんです。
これがシリーズ第1作目。
→郵便つながり
→アンドロイドつながり
▼基本です。
「おれがあいつであいつがおれで 旺文社文庫」
(山中恒/旺文社)
正確には性転換じゃなくって、体の入れ替え?
思春期の男の子と女の子の体が入れ替わってしまう。
女の子の体になった男の子、男の子の体になった女の子の物語。
基本中の基本の名作ですよね。
子どもがいたら読ませたいです。
異性のことがいろいろと分かりますし、
相互理解→思いやり
という段階を経る二人の関係は、読んでいてとても心温まりますから。
と同時に、物語として単純に面白いもんですもん。
男が女になっちゃうなんてさ!
普遍のテーマを内包しつつ、ビジュアル的にもインパクトがあって単純に楽しめる。
読み継がれる名作って、こういう巧まざる魅力があるもんなんですよね。
私が昔読んだのはどの版だったのか忘れちゃいましたが、この旺文社文庫版、
長谷川集平の挿画がたっぷり入っていて、嬉しいです。
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