龍が好きです。なんでって、かっこいいから(笑)。RPGでも召還魔法ででろでろでろーんと龍がでるとき、非常なる喜びを感じました。というわけで龍が出たり出なかったり(?)する本をつなげてみました。なんか大事なものを忘れてる気がしてならないんですけど…。超有名作が落ちていたら、そっと教えてください。あて先はこちら。subjectは「この龍が落ちてる!」で(笑)。
龍もドラゴンも入っています。▼泣ける。
「竜の眠る星 全5巻 花とゆめコミックス」
(清水玲子/白泉社)
元々清水玲子さんは過剰なまでの「泣かせ」の作風だと
思うんですが、この「竜の眠る星」はとにかく泣かせる。
何度読み返しても、終盤は泣きながら本を閉じ、わたしは満足するのです。
アンドロイドのエレナとジャックの物語。
彼らのシリーズは粒ぞろいです。全部読みましょうよぅ。
不老不死のアンドロイド。愛する人々はみな、彼らを置いて死んでいきます。彼らは二人でその孤独に堪えるのです。この構図が少女マンガの一つの型でして。
→アンドロイドつながり
→泣ける本ランキング
▼Q、龍と言えば。
A、澁澤龍彦でしょう。
「ドラコニア綺譚集 河出文庫」
(澁澤龍彦/河出書房新社)
ドラコニアとは龍の王国、すなわち「澁澤龍彦ランド」のこと
だそうです。
澁澤さんの大好きなあれやこれやを自由自在に語っています。
その博覧強記ぶりには黙ってひれ伏すしかありません。
唸る傑作エッセイ集。
「文字食う虫について」の章が特に好きです。
▼オールスター総出演、一大ロマン
「亜州黄龍伝奇 全7巻」
(狩野あざみ/徳間書店)
※新書版
「長編ロマンの派手ーなヤツ。かっこいい男とかが出て来て、
できれば銃撃戦とかあって…そういうの読みたい!」
これは、疲れた時に店主がかかる病気みたいなもんです。
この亜州黄龍伝奇は、そんなニーズにぴったり。
わたくし、銃撃戦も好きなんですけど、じつは青龍とか白虎とかソレ系も大好きなもので。それらがいっぺんに出てくるこのアクション・ファンタジー・ロマンには満足しました。
マンガを読むようにスラスラ読める、娯楽小説。ちょっと予定調和気味ですが、娯楽にはそういう要素も必要ですよね。主役は黄龍。青龍、朱雀、白虎、玄武があまりにも字面のイメージ通りで微笑してしまいます。
→オールスターつながり(作成中)
▼この壷、ほしい。
「中国の壷 花とゆめコミックス」
(川原泉/白泉社)
少女マンガ。中編。
ヒロインの一族の当主を昔から見守ってきた不老不死の男がいます。
その男はヒロインの父の死後は彼女にしか見えず、常に彼女を見守っています。
見守ってるだけ、なんですけど(笑)。
ヒロインの母は最近再婚しており、その辺りの家族ドラマに絡めて
男の過去などが描かれます。
今こうして改めて書いてみると、これも少女的夢ですなー。
”永遠に見守ってくれる人”がいるってことは、ふむ。
キーとなる登場人物として、掌中の珠をなくしちゃった龍が出てきます。
→壷つながり
▼おこさまにも大人にも。
「エルマーのぼうけん 全3冊」
(エルマーのぼうけん、エルマーとりゅう、エルマーと16ぴきのりゅうのセット)
(R・S・ガネット/福音館書店)
※ポケットサイズ版のほうです、B6変形。難アリ注意。児童書。
仲良しのねこに頼まれたエルマーが、かわいそうなりゅうを助けに、どうぶつ島へ旅立ちます。
第1作目の「エルマーのぼうけん」に出てくる、気まぐれなワニさんが笑えました。確かにワニは気まぐれそうかも。子どもに読み聞かせて自分も楽しめる、心温まる名作でしょう。
こういう本で育った子どもがまた龍好きになるのかもしれません。
→猫つながり
▼竜のおさめる国。
「ラベンダー・ドラゴン ハヤカワ文庫FT」
(イーデン・フィルポッツ 安田均訳/早川書房)
邪悪なラベンダー・ドラゴンから村人を救おう!
と思ったら、ドラゴンは賢人ならぬ賢竜だった、と。
あっれー?
ドラゴンの治めるユートピアさながらの村ですって。
今日の仰天あらすじだわと思って、よくよく見れば、
作者は「赤毛のレドメイン家」で有名なミステリ作家フィルポッツ。
ファンタジーも書いておいででしたか。存じませんで失礼しました。
→アノ人の書いたアレランキング
▼あつめたいね。
「ビバ!ドラゴン ファンタジイ傑作集2 ハヤカワ文庫FT」
(G・K・チェスタートン他/早川書房)
ファンタジイ傑作集の2です。龍がテーマのファンタジーアンソロジー。
収録作はL・フランク・ボーム「王さまの首とムラサキ・ドラゴン」「ムラサキ・ドラゴンの最期」、E・ネズビット「最後のドラゴン」、G・K・チェスタートン「竜とカクレンボ」、ロバート・ブロック「ドラゴンの執念」、L・P・ハートリイ「コンラッドと竜」。
因みに、ファンタジイ傑作集1は「五つの壷」、3は「ありえざる伝説」。集めたいもんです。
他に…「ドラゴン殺し」
(中村うさぎ、荒俣宏他/メディアワークス)
龍に関する短篇小説集。
|