綾辻行人。著作は館シリーズを少々しか読んでないのですが、私に言わせると、彼は「隠れた名推薦文家」。彼の推薦文のおかげで目に止まった本の多いこと。気になったのでつながりにしてみました。(万一、面白くなくても責任は綾辻行人に。)
しかし探してみると、「綾辻推薦だと思ってた小野不由美推薦」が多くて驚きました、自分の曖昧な記憶力と強力な思い込みに。
関連項目→史上最高のあらすじランキングへ▼第一級のミステリーでもある。
「悲しみの時計少女」
(谷山浩子/サンリオ)
カバー折り返しの推薦文が綾辻行人。
曰く、─…谷山浩子的ファンタジー・ミステリーの快作である。いや、これはもう、傑作と云ってしまっても云いすぎではないだろう。…(中略)…物語全体に仕掛けられた「謎」とその「意外な解決」。奇想天外なファンタジー・ノベルであると同時に、この作品はまぎれもなく第一級のミステリー(推理小説)でもある…─。
→ミニ特集・コバルト文庫
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→時計つながり
▼一回限りの大技
「ローウェル城の密室」
(小森健太朗/出版芸術社)
カバー折り返しの推薦文が綾辻行人。
曰く、─かの『ローウェル城の密室』を、ようやく読む機会に恵まれた。…中略…ある種伝説的な作品なのである。そこに登場する前代未聞(トンデモナイ)密室トリックの噂を、かねてよりあんな人やこんな人の口から聞かされてもいたのだが、なるほどこれは確かにトンデモナイ。若い柔軟な発想があってこそ編み出されえた、一回限りの大技と云えるだろう。─
…すごくないですか?(文庫化して流通中)
→城つながり
▼どんな讃辞も惜しくはない。
「妖都 Yoto」
(津原泰水/講談社)
カバーにたくさんの讃辞が印刷されているという、少しあざとい本(失礼)。
帯がなくなってもぜーんぜん大丈夫です(笑)。装丁は金子國義。
綾辻行人、井上雅彦、小野不由美、菊地秀行。
みんなべた褒めだけど、綾辻さん曰く、
─一読して震撼、再読して脱帽、いまだに興奮醒めやらず。この傑作のためならば、
どんな讃辞も惜しくはないと思う。その文章力、その構成力、その感性、その眼差し…
すべてが刮目に値する。断言しよう。津原泰水は、世紀末日本のホラー小説界に出現した正真正銘の”怪物”である。─
うーん。ついつい全部引用してしまいました。だってすごくチカラ入ってるもんだから、
切れなくて。
津原泰水さんは、津原やすみ名義で少女小説をたくさん書いていた人ですね。
→(コバルトじゃないけど)→ミニ特集・コバルト文庫
▼生涯忘れない
「姑獲鳥の夏−講談社ノベルス−」
(京極夏彦/講談社)
これが出たときの世の熱狂ぶりっていうか、脱力ぶり(笑)っていうか、
あれはすごかったですよね。ミステリ史上の大事件?
私の場合も、だれか書評家がひどく脱力してて、それにもかかわらず、「いや、でも読んでみてね面白いから」って言うのを聞いて、もう絶対読まなくちゃと意気込みました。
バカミステリって言われると、どんな風にバカなのか、知りたくなるのかなぁ。
カバーに綾辻行人の推薦文アリ。「『姑獲鳥の夏』を読んだこの夏の目眩くひとときを、僕は生涯忘れないだろう」…いつもながらの名推薦文。
→極私的記念碑ミステリランキング
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