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● ミニ特集 3割増 ●
▼マジメ度三割増し。

先頃まとめて入荷した教養書の山。女主人的には、「だって難しいんだもーん」と、うつむきがちな本が多いのですが、中には、「あ、気になってた理論や!」とか「文学にかかわりアリかぁ」とか、心をかすめる(笑)ものもありましたので、選りすぐって特集にしてみました。
なにしろ守備範囲外で、しかも我が家の玄関からあふれそうになって、母親が爆発寸前ですので、お安め(になっているハズ)です。¥300〜。どうかよろしくお願いいたします。

※ここに載せた以外にもまだまだあるのです→最近の在庫を検索(リスト表示されます)

日本刺青論(松田修/青弓社)

【極私的注目ポイント】
○松田修著、とういことで、これは無条件に注目です。
○しかーも、刺青ですがな!

→刺青つながり

戦中派天才老人山田風太郎(関川夏央/マガジンハウス)

【極私的注目ポイント】
○山田風太郎との対談、を物語風にまとめています。風太郎さんの人物的魅力、関川さんの的確な評が相俟って、充分楽しめる1冊。

音楽と創造(ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ 塚谷晃弘訳/音楽之友社)

ドイツ作曲家の詩的エッセイ集。なかなか難解で、思わず何度も読み返してしまいます…。(訳が難解なんじゃないかと、ヤツアタリ)

【極私的注目ポイント】
○ヴィスコンティについても言及しているところ。

人間は何を食べてきたか―「食」のルーツ5万キロの旅(NHK取材班/日本放送出版協会)

【極私的注目ポイント】
○食いしん坊としては問答無用に気になる内容です。
○食から見る歴史。知的好奇心をそそる面白いテーマ。

生痕化石の世界(福田芳生/築地書館)

【極私的注目ポイント】
○なんかね〜、相当マニアックなんです。大マジメな内容にもかかわらず、ワタクシ、けっこう笑いながら見ました。
○タイトルそのまま、電顕写真による生物の行動の証拠、太古の動物行動の復元、なんですが、「哺乳類の住まい痕」や「アンモナイトの食べ痕」って言われると、門外漢にとってはウフフですよ。ウフフ。

森の形森の仕事―お椀から建物まで第三次木の文明へのプロローグ(稲本正:文、岡崎良一:写真/世界文化社)

漆、ブナ、栗、楠、杉、欅、松、桐、竹、楮、楢。

【極私的注目ポイント】
○いろんな木の用途について、分かりやすく記載されています。
○それぞれの木の工芸品の画像も収録。木目マニアや木目フリークがいたら(笑)、感動すると思います。大変美しい。
○カタイ題に反して、見て楽しい図録のような内容。題で損をしていますなぁ。

死体を探せ!―バーチャル・リアリティ時代の死体 ※送料無料(布施英利/法蔵館)

ノンフィクション。愉快なSF小説ではありませんので、御注意!

【極私的注目ポイント】
○死体や死体のようなものの写真がいっぱい掲載されていて、
とても気持ちが悪いです。気分的に凹みます。
○センシティヴな方には向きません。
○昔、理科の先生に、死体洗いのバイトの話を聞いて、卒倒しそうだった私、冒頭から卒倒しそうでした。
○でも「死体」「死」のとらえ方が面白いです。アプローチや切り口に感心。

生と死の境界線―「最後の自由」を生きる(岩井寛:口述 松岡正剛:構成/講談社)

【極私的注目ポイント】
○死を間近にした精神科医が、死について語っています。
○自身の人生についてもかなりのページ数をさいていて、その稀な体験にも驚かされつつ、読み耽ってしまいます。
○お盆ですしね、死について考えたい方に。

死を考える こころの本(中村真一郎編/筑摩書房)

【極私的注目ポイント】
○中村真一郎が古典作品、小説の中に現れる死を集めています。
○プルーストも出て来ます。他に、ネルヴァル、リルケ、モンテーニュ、プラトン。などなど。殆どがちょっとした引用でしかなく、物足りないのが玉にキズです。啓蒙してはくれますが、物足りないのでお安く。

解剖学者のノート(フィンク・ゴンザレス・クルッシ 醍醐秀彦訳/早川書房)

【極私的注目ポイント】
○解剖学者のエッセイです。
○解剖学者が博覧強記ぶりを発揮して書いたエッセイ。というわけで雑多な知識と、解剖学的知識との融合が、かなり読ませる内容になっています。

ブッダの夢―河合隼雄と中沢新一の対話(河合隼雄・中沢新一/朝日新聞社)

【極私的注目ポイント】
○「人類の知恵=仏教」という観点の仏教考察。切り口が興味深いです。「箱庭療法」「宮沢賢治」「ナヴァホの砂絵」とか。
○「フーン!」と思わされる知的読み物。
○賢い人達が対話しているわけですが、意外に読みやすいです。

「切れ」の構造―日本美と現代世界 中公叢書 (大橋良介/中央公論社)

【極私的注目ポイント】
○ワビ、サビの日本美。「切れ」も忘れちゃいけないぞ、と。「切れ」がわびさびの根底をなすそうです。
○硬派な論考ですが、テーマが美なので、どうにかこうにか。

フランス 絵画と文学の心(饗庭孝男・朝比奈誼・加藤民男・窪田般彌/小沢書店)

【極私的注目ポイント】
○ワットーとボードレール、シャルダンとディドロ、クールベとフローベール、マネとバタイユ、モンドリアンとビュトール、ミロとブルトン、モディリアニとコクトーなどなどなど、とにかくいっぱい! ひたすら絵画と文学のかかわりを追っています。

図録 ポール・デルボー展(富山県立近代美術館、朝日新聞大阪本社企画部)

【極私的注目ポイント】
○これはもう文句ナシに。ポール・デルボーの展覧会目録。1983年。
○満遍なく収録されています。1冊持っていてもよろしいでしょう。

→その他、展覧会図録の在庫を検索する

アトリエからの眺め(小泉淳作/築地書館)

【極私的注目ポイント】
○日本画家小泉淳作さんの随筆。

ガブリエラ・ミストラル―風は大地を渡る(芳田悠三/JICC出版局)

【極私的注目ポイント】
○ノーベル文学賞の詩人、ガブリエラ・ミストラルの評伝。

イーハトーヴ通信(及川和男/新潮社)

【極私的注目ポイント】
○岩手に暮らす人々、その生活。清しいです。

打てや叩けや―源平物怪合戦(東郷隆/新潮社)

小説です。

【極私的注目ポイント】
○「人造記」の著者ですので、気になっていた方に。

下下戦記(吉田司/白水社)

【極私的注目ポイント】
○水俣病の患者たちの話、ということで、悲しい本かと思っていたら、<笑い>もあるそうで驚きました。おかしくて悲しい、他でもないそのおかしみによって、問題になった本でもあるそうですね。赤裸々であることや、おかしみを侮辱と感じる人との間で軋轢があった模様です。
○稀少気味です。

数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜(エンツェンスベルガー 丘沢静也訳/晶文社)

【極私的注目ポイント】
○「算数や数学なんて大嫌い!そんな少年ロバートの夢のなかに、夜な夜な、奇妙な老人<数の悪魔>があらわれ、真夜中のレッスンがはじまる。」「算数や数学が苦手な人も得意な人も、きっと誰もがわくわくするだろう。」(内容紹介より)…うーん、どうかな。数学大嫌いの私、やっぱりちょっとツライですので、お安く(笑)。

アインシュタインの天使―はじめに落下ありき(金子務・荒俣宏/哲学書房)

【極私的注目ポイント】
○難しいけど、荒俣さんなので!
○タイトルがそそります。ウマイ。
○章題だけを見ても、「エッフェル塔と深海魚―愛が重力の代役をする」とか、「神はサイコロを振らない―統一場理論に向って」とか、難しいながらも、そそります。ウマイ。
○宮沢賢治まで出てきます。

ラバウル日記―一軍医の極秘私記 ※送料無料(麻生徹男/石風社)

【極私的注目ポイント】
○分厚いです。出版社定価¥5800、お高いので、古本で探していた方に!

第三帝国の興亡 全5冊(ウィリアム・シャイラー 井上勇訳/東京創元社)

【極私的注目ポイント】
○有名なナチ研究書。
○昔、読んで忘れ難かった方や、噂に聞いて読んでみたかった方に。
○最近見かけなくなってきた5冊揃い。みっちりどうぞ。

埋もれた精神 シリーズ人と思想1(思想の科学研究会編/思想の科学社)

【極私的注目ポイント】
○いろんな人が、いろんな人について、論考しています。
○鶴見俊輔による夢野久作はアリとしても、河原淳さんの宮武外骨論なんかは、興味深かったです。

人口ピラミッドがひっくり返るとき―高齢化社会の経済新ルール(ポール・ウォーレス 高橋健次訳/草思社)

【極私的注目ポイント】
○他人事じゃないですよね。
○只今、みんなの現実。
○この先どうなっていくのか、を割りと分かりやすめに解説。
○下谷二助のカバー絵で、とっつきやすさを演出、エライ。

在日外国人―35ヵ国100人が語る日本と私(江崎泰子・森口秀志編/晶文社)

【極私的注目ポイント】
○御存じ、晶文社のアノ厚冊シリーズです。
○「在日」外国人をいーっぱい収録。その人生、生活。

ヨーロッパ人(ルイジ・バルジーニ 浅井泰範訳/みすず書房)

動じないイギリス人、変幻自在のドイツ人、口論好きなフランス人…

【極私的注目ポイント】
○マジメな装幀ですが、ユーモアあり。
○「フランス人ってヤツはよぉ〜」などと個人的恨みのある人はうなずきつつ読めると思います。

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