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■毒舌ランキング
そこまで言うかッって毒舌の人、文壇にも多数。作家だけに悪口にも念が入ってます。でも読んで楽しいものだけにしぼりました。「読んで楽しい人の悪口」、というのも才能のなせる技でしょう。やっぱり女性のほうがウマイ気がするなぁ。いかが?

▼文学の格付け本?

「作家の値うち」
(福田和也/飛鳥新社)

ワインの格付け本を文学作品でもやってみようという試み。
ひどいです。容赦なく点数がつけられてますから。でも、もし私が作家だったら 死にたくなると思うくらい、クソミソな書評は新鮮で刺激的。
「90点以上=世界文学の水準で読み得る作品」から、「29点以下=人前で読むと恥かしい作品。もしも読んでいたら秘密にした方がいい」まで、じつに単純で分かりやすい 採点で、ある意味ちょっと泣かせます(同情心ゆえに)。もっともクソミソなのは、船戸与一かな。高村薫について、「その楽しみは読書というよりも、最新のテレビ・ゲームのCGの見事さに感動するのと、どこか似ている」って言う意見、なるほどね、大賛成です。
気に入ってる作品が人に読ませる水準に達していないと言われると(これがあるんだけど!)、自分のセンスを疑ってしまう。けど、まぁ、そんなことは気にせずに。ノーマークだった作品が高評価だった場合は大いに気にしてチェック。福田和也式のミシュランを拝見・利用といきたいところ。

▼怖いものなし。

「皆殺しブック・レヴュー」
(福田和也・
佐藤亜紀・松原隆一郎/四谷ラウンド)

3人の書評対談。
それにしても怖い面々。毒舌にかけては人後に落ちない
佐藤亜紀さんも福田和也の前では、ちょっと影が薄い感じ。
私にはあんまり馴染みのない作品が多く論じられているので、ピンと来ない部分もあります。3人の対談なので、そこが聞きたいってところから逸れていったりという時もあります。痒いところに手は届かないけど、迫力のある厚冊。

佐藤亜紀さんの小説以外の著作(エッセイ・評論)はすべて毒舌ぶりをいかんなく発揮しています。

▼何もそこまで。

「ベスト・オブ・ドッキリチャンネル−ちくま文庫−」
森茉莉/筑魔書房)

かつて週刊新潮に連載された森茉莉さんのテレビ評論集。
森茉莉さんの悪口はまさに年季の入った名人芸。「本質をピタリと言い当てる」ことに関して、こんなに筆の冴えを発揮する人、他にいるかしら? しかも、言い当ててからも尚、手を変え品を変え、言い募るんですよ。こうでああで、しかもああでこうで、それがどうで…って。まるで彼女の文体そのままにね。
豊かな語彙と想像力と、並外れた記憶力と、「王様の耳はロバの耳」って言い切れる純粋さとを持つ人が、毒舌の方向に行くとおそろしいことになるという好例。
でも、イヤな感じは全然しないし、ほめるときも同じように執拗なのね(笑)。そこが森茉莉の愛される所以でしょう。
※流通中

▼何気に毒舌。

「重箱のすみ」
金井美恵子/講談社)

金井美恵子の評論・エッセイ集。
前述の3つに比べると、たいしたことはないですが、安心して読んでるといきなり名指しの批判が始まります。ものものしい毒舌ではないのですが、ナニゲに毒舌と言うか、要するに率直なんですね。率直ぶりにくすりとします。

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■必ず寝ちゃう本ランキング
読んでると必ず寝ちゃう本、ありませんか?
いや、
面白いとか面白くないとかは関係ないんですよ。(多分。)なぜだかわからないけど、初めの2、3ページで寝ちゃうのね。それが数年間つづいてる本、みなさんお持ちではなくって?
というわけで、睡眠薬より強力な睡眠薬本ランキングです。なにぶん未読ですので、コメントも若干薄め(笑)でごめんなさい。我こそは、という方に挑戦していただきたいです。

▼海外旅行に持って行きました…。

「黒死館殺人事件 現代教養文庫」
(小栗虫太郎/社会思想社)

読みたいんだけどなぁ。読む気満々なんだけどなぁ。いっつも初めの2ページくらいで眠りに落ちるので、半分くらいは暗記しちゃいましたよ。
これを読むと必ず眠れるだろうと思って、初めての海外旅行のとき携帯してました。結果、毎日熟睡で。すさまじくもすばらしい天然効果でした。あれから10年近くになりますか。10年モノの未読本…。小栗虫太郎さん、ごめんなさいッ。
これをご覧になった小栗ファンの方、今一度、店主の気を惹く御意見など聞かせていただけると、心から感謝いたします。

▼読みたいのにぃ。

「魔術師 上・下 河出文庫」
(J・ファウルズ/河出書房新社)

プレイステーションのゲームで2枚組みだと、うれしいですか? げんなりですか? じつは私、後者なんですよぅ。初めのうちは、ウキウキして進めるんですけど、1枚目の半ばで苦労し始めると、2枚目を横目に見つつ「あー、あとまだ1枚あるんだなぁ」と思っちゃう。本も、基本的に上・下巻があるのってイヤなんですが…。あ、でも
「ふりだしに戻る 上・下 角川文庫」ジャック・フィニイ)なんて上・下共楽しみだったしなぁ。うー、単なるいいわけかなぁ? (でも上・下巻って保管するときもさぁ、つねに2冊いっしょにしておかなきゃなんないし、面倒ですよね? 私だけ?)
これは、「
史上最高のあらすじランキング」でもランクインした通り、本当に読者の心をつかむ推薦文(カバー)が付いてるんです。あぁ、読みたい。(じゃあ読めよってツッコミはなしでお願いします。)
→魔術師つながり

▼気になる。

「グランド・ミステリー」
(奥泉光/角川書店)

純文学ミステリーと評されていた厚冊。
そりゃ読まねばなるまい。でも読めないんだー。いいところまで漕ぎつけるんですが…。奥泉光との相性でしょうか? そういうの、ありますよね。奥泉光の「葦と百合」(集英社)も「ノヴァーリスの引用」(新潮社)もなかなかつらかったし(あくまでも私にはね)。(「葦と百合」「ノヴァーリスの引用」は、私に言わせると共に
モザイクものなんです。ごちゃごちゃになってきて頭痛かったです。)
なまじ誠実な文章を書く人だけに、気が抜けないということも関係あるのかもしれません。 関連項目
→モザイクつながり
「純文学界のエース、奥泉光の剛腕が炸裂する怒涛の1600枚書き下ろし(帯より)」「細部への執着と壮大な仕掛け。その見事な融合が躍動感を生んでいる…(帯より)」…読みたいですよね。なんですけどねぇ。

▼二重に。

「白衣の騎士団 上・下」
(コナン・ドイル/原書房)

うーん。つい先日読んだ、
「赤い館の秘密 旺文社文庫」(ミルン/旺文社)の解説によると、ミルンもドイルも、有名になった小説以外の分野で自分を評価してほしいと願っていたらしいです。つまり、ドイルの場合、ホームズよりは歴史小説群で評価されたかった、と。そうであったか。でもなー。痛快歴史小説とは言われるものの、いぶし銀的な筆運びは、逆にちょっと重くてですね…。ホームズの方がいいかなーなーんて。
しかも上・下巻なんですよね(笑)。
→ホームズつながり
※文庫版も流通中

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