■芸術品つながり
芸術に関する本、芸術家に関する本。芸術品の価値に関する本。それぞれ違った魅力がありますよね。
→関連して・骨董つながり

▼芸術夜話

「虹の上の舞踏 哀愁のマリー・ローランサン」
(澤野久雄/求龍堂)

うちの祖母はローランサンのことをローランさんと呼んでいます(笑)。
まぁそんなことはどうでもよくて、マリー・ローサンサンの生涯の小説です。中で、「傲慢な男を見るよりも、卑屈な男を見ることは堪えがたいことだった」と、言われているのは、当然
アポリネール。芸術夜話的風情や彩りを持つ恋愛小説として楽しめます。

▼愉快な実話小話。

「骨董屋ピンクス」
(デニー・ピンクス/ミルトス)

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イスラエルの骨董屋。その骨董と客の話。
帯に書かれた阿刀田高の「四十余篇のエピソードはO・ヘンリーの短篇を思わせる。
実話でありながら小説のように面白い」って言葉が、うまく言い当てています。
骨董屋さんの話って、変に心惹かれますよね。なんでだろ?
→骨董つながり

▼すてき。

「永遠の森─博物館惑星」
(菅浩江/早川書房)

抒情SF「メルサスの少年」で、その名を轟かせた菅浩江さん、今回もやってくれました。抒情的なだけじゃなくて、楽しい。舞台は全世界の美術品、動植物が収められている未来の巨大博物館。主人公はデータベース・コンピュータに頭脳を直接接続させた学芸員で収蔵品の分析鑑定がお仕事です。毎回一つの美術品が持ち込まれて、それにまつわる事件、できごと、人との出会いがあるわけ…と聞いてうずうずしちゃった人には、おすすめの1冊。期待を裏切りません。
→楽しすぎる連作短篇つながり
※文庫版でも流通中です。

他に…
「魔のヴァイオリン」(佐々木庸一/音楽之友社)