迷子になったらまずHOMEへ

■壷つながり
壷の中には何があるのか?
私の一番好きな壷は、
ケーニヒスクローネの神戸アルテナ(壷入)です。わくわくする壷です(笑)。
関連項目
→骨董つながり

▼中国の壷。

「中国の壷 白泉社文庫(マンガ)」
川原泉/白泉社)

ずーっと見守っていてくれる人がいる。
それは少女の憧れなんです。
例えそれがただ見守ってるだけの人だとしても(笑)。

壷に住んでいる不老不死の男・飛竜はアズミ家の代々の当主を見守りつづけています。
他の人には見えません。見えるのは現当主にだけ。
現当主はシキちゃんという女の子。
著者の十八番の心あたたまるコメディ。
→詳しくは→三つのお願いランキング

▼黄金の壷。

『黄金の壷 岩波文庫』
(ホフマン 神品芳夫訳/岩波書店)

感心します。
幻想的大人のための童話。
目にもあやな妄想物語。
こういうことを1776年生まれのホフマンさんに、すでにやられちゃってる。
幾多の現代ファンタジーの中から宝石を探す前に、
古典に帰るのもアリなんだなぁとしみじみします。

新訳は売り切れですが旧訳(石川道雄訳)を所持。
その訳者付記に「─ホフマン、ポオ、ボオドレエルは文学上の男系親なりとの説がある。洵に斯の三者は更に夫々諸星を伴うて世界文学史上に一つの奇異なる星座を象り、吾人を蠱惑して止まぬものがある」と書いておいでです。さすがに巧いこと言います。大賛成。私もそんな風に言いたい。

▼五つの壷。

『五つの壷 ファンタジイ傑作集1 ハヤカワ文庫FT ※送料無料』
(M・R・ジェイムズ、G・マクドナルド 紀田順一郎・荒俣宏編訳/早川書房)

ファンタジイ傑作集の1。
先頃、2の「ビバ!ドラゴン」が復刊されました。
これもそんな日がやってくるのかしら?

M・R・ジェイムズの「五つの壷」と、
G・マクドナルドの「お目当てちがい」「城─ひとつの寓話」を収録しています。
→ミニ特集・名アンソロジー

▼エトルリヤの壷。

『エトルリヤの壷 他5篇 岩波文庫』
(メリメ 杉捷夫訳/岩波書店)

短篇の名手、メリメの短篇集。
表題作のほか、
「マテオ・ファルコネ」「シャルル十一世の幻想」「堅塁抜く」「タマンゴ」「トレドの真珠」を収録。

表題作は恋する男の話。
最後に収録されているので、そこまで読んできた読者には大体の展開の想像がつきます。
メリメさんは、カッと燃える人の心の一瞬の輝き、気高い行いがお好みです。
だから彼はああなっちゃうに決まっています。

しかし、どうですかね。
すれちゃってる私には、もしもド・クルシ夫人が噂の通りだったとしても、
何の不思議もないと思われるし、それが恋の理不尽なところじゃないんですか。
その辺のところをメリメさんと話し合いたい気がしました(笑)。

▼笑壷。

『笑壺 SFバカ本ナンセンス集 小学館文庫』
(岡本賢一他 岬兄悟・大原まり子編/小学館)

「1996年から、12冊が刊行された「SFバカ本」シリーズ。この伝説の短編集の百を越える作品の中から、ナンセンスさに秀でた8篇を厳選。『この胸いっぱいの愛を』の梶尾真治、「ぶたぶた」シリーズの矢崎存美、新田次郎文学賞の谷甲州、TMNETWORKや鈴木亜美の作詞で知られる小室みつ子…。彼らのまったく違う一面が見られる。アンドロイドと女主人、大阪人と宇宙人、おやぢと吸血鬼が登場して…。脳ミソとろける笑いの連続!(あらすじより)」

100を越える作品の中で特別ナンセンスな8編、ですよ。
ぜひ読んでおきたい。

他に…『ジャムの壷から跳びだして 集英社文庫』(開高道子)など。