迷子になったらまずHOMEへ

■階段つながり
階段。手すりの先が猫足のように丸まっている、なんちゃら調の螺旋階段が憧れです。普通のリフォームカタログにも載っていました。5,000,000円也。意外に安い…気のせいですか?
関連項目→住まい
→窓つながり→絨緞つながり→扉つながり→壁つながり→エレベーターつながり

▼それは何?

「三十九階段 創元推理文庫」
(ジョン・バカン 小西宏訳/東京創元社)

「アフリカからロンドンに帰って来たリチャード・ハネーは退屈しきっていた。人生とはかくも退屈なものか、と。しかしふと知り合った男が殺されるにおよんでハネーはおそるべき国際スパイ団の陰謀にまきこまれてしまった。世界大戦勃発の危機をはらむ陰謀! しかし単身それを阻止する手がかりは「三十九階段」という謎の言葉だけ。ハネー青年のゆくてには、つぎつぎとスパイ団の魔手がのびる。スパイ文学史上、不滅の名作!(あらすじより)」
何よ、三十九階段って!
そう思わない人はいないはず。
小泉喜美子さんがミステリーエッセイの中で誉めていて、マークした1冊です。
※流通中。
→スパイつながり

▼日影丈吉ですから。

「非常階段 徳間文庫」
(日影丈吉/徳間書店)

日影丈吉の徳間文庫をコンプリートしたいと思い続けています。
並べたら素敵そう。でも、一部がかなり稀少でなかなか揃いません。
本書はちょっぴり稀少な程度で、難易度は初級かな。

「日進海運人事課は、兼任絹子を入社させるつもりはなかった。美人で成績も抜群なのだが、父親がいなかったからだ。そうとは知らず、彼女は期待を胸に最終面接にのぞむのだったが…それはまた、本社ビルの非常階段を舞台にした、奇怪な殺人事件の幕開けでもあった(あらすじより)」。
なるほど、階段を舞台に据えましたか。
そう言えばミステリでは、非常階段を駆け下りて逃走する場面が頻出します。
→日影丈吉の著作在庫を検索する

▼注目しています。

「天国への自動階段」
(作場知生:文・絵/新樹社)

こういうのをどう言えばいいのかなぁ。
いまだに的確な形容詞を発見できずにいます。
人体模型とか、解剖図とか、ぜんまい仕掛けとか、水族館とか。
グロテスクなリリシズム? いや、ちがうんだなぁ。むー。
挿画たっぷりの大人の絵本。

▼エレベーターの故障時には。

『ダイエット』
(フランソワーズ・マレ=ジョリス 吉田暁子訳/東京創元社)

ヒロインのジャンヌは35歳。身長170センチ弱、体重85キロ。
友人にはダイエットをすすめられますが、そんなものどこ吹く風。
知的で豪胆、人生を謳歌するジャンヌは、祖母が名シェフだったという生い立ちも影響して、美食家です。
ところがある日、ジャンヌの住むビルのエレベーターが故障。
ジャンヌの部屋は32階。階段で下りた彼女は死にそう…。

哲学的なダイエットのお話です。
→詳しくはこちら。

▼気になってます。

「シャンボールの階段」
(パスカル・キニャール 高橋啓訳/早川書房)

いやー、じつは未読なんですが、私の好きそうな感じで、気になってます。
階段つながりは気になる話が多いかも。

「パリ、ローマ、フィレンツェ、ロンドン、東京―。失われた名前を求めて世界を飛びまわるミニチュア蒐集家と女たちとの官能的な世界。鬼才が放つアルカイックな幻想小説」(あらすじより)

ね?

▼他に…『螺旋階段のアリス』(加納朋子)
映画『めまい』でも階段が印象的でした。