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■トラつながり
トラも豹もジャガーも入れてみました。正確には大型猫科動物つながりで。
関連項目→動物
→犬つながり猫つながりクマつながり猿つながり羊つながりブタさんつながり

▼バターになるトラ。

『ちびくろ・サンボ』
(井江春代画 天神しずえ文 深沢邦朗装丁/ひかりのくに)

「私の愛したちびくろサンボはこの絵本じゃなかったみたい、絵が違うー」と思ったけど、トラがぐるぐるまわって、バターになって、ホットケーキを食べられるならそれで問題はありません。うんうん。
とにかく幼心に強烈にアピールする話で、このバターとホットケーキに眩惑された子どもは多いはず。
はー、山盛りのホットケーキ、うまそうッ!! 絶対、ホットケーキが食べたくなる本です。本に出てくるおいしい食べ物No.1かも。
→本に出てくるおいしい食べ物

▼リーダビリティ。

『パイの物語』(ヤン・マーテル/竹書房)

リーダビリティって言葉は、この本のためにあるんじゃないかしら?
と思うくらい、とにかく読ませます。
あらすじや帯もうまいのですが、ちょっとだけ書き過ぎているので、
できれば目をつぶって、一切の情報をシャットアウトして読んでいただきたい。
もちろん解説も読んじゃダメ。
その方が物語を読む楽しみを堪能できます。
私は序章とも言える第1章が1番好きですね。
動物園の描写のところですでにハートを撃ち抜かれました。
そしてその第1章が効いてくる第2章はいよいよ本番…!
装幀もいい。青い栞紐が特にイイ。
一気読み用にオススメします。

ナイト・シャマラン監督が映画化したがる気持ちはよーく分かります。
→サバイバルランキング
※定価¥1890で流通中。

▼これもサバイバル。

「上と外 全6巻 幻冬舎文庫」
恩田陸/幻冬舎)

幻冬舎文庫から隔月刊で刊行されてまして、すごく楽しみに読みました。
相変わらずの着想の冴えと言いますか、ぐいぐい引っ張る腕力と言いますか。
微妙なネタバレがあるかもしれませんので、以下反転で。
いろいろあって、ジャングルで迷った兄妹が入り込んだ地下迷路では、とある儀式の最中。
その儀式は、とてもやり遂げられそうにない難しいものなのに、二人は参加を余儀なくされます。
失敗すればジャガーに食われる。脅しじゃありません。ほんとにジャガーがいるんですから。
ひょえええ、ちょっと待って! 一体、どうやって抜け出すの? と、夢中になっちゃう私って、ま、チョロい読者だとは思うんですが、最後まで倦まずたゆまず一気に連れて行ってくれるこの腕力は只事ではないと思います。オススメ。一晩で読みたい。
→サバイバルランキング
→扉つながり

▼黒豹!

「闇のパープルアイ フラワーコミックス」
(篠原千絵/小学館)

大型猫科動物の造形のかっこよさはマンガ向きです。

豹に変身する能力を持つ倫子がヒロインのラブ・サスペンス・アクション・ロマン。
当時、少女達は夢中でした。なつかしー。
そして私はもちろん、黒豹に変身する小田切さんが好きでした。
かっこいいからさ(笑)。
当時、かっこいいオトナだと思った小田切さん、24歳ですってよ。なんてこと!
→変身つながり

▼名高いSF。

「虎よ、虎よ! ハヤカワ文庫SF」
(アルフレッド・ベスター 中田耕治訳/早川書房)

名前だけは知ってる有名SF。

「ジョウント効果と呼ばれるテレポーテーションの開発によって、世界は大きく変貌した」
「しかし富と同時に、このジョウント効果は、窃盗や劫略、恐るべき惑星間戦争ももたらした。この物情騒然たる25世紀を背景に、顔に異様な虎の刺青をされた野生の男ガリヴァー・フォイルの、無限の時空をまたにかけた絢爛たる復讐の物語を、華麗に描く名作!」
(あらすじより引用)。

ハードな感じと、すごく男くさい気がして、なかなか手を出せずにいます。
いかがですの? オススメですか?
→刺青つながり

▼トラベッド?

「トラベッド 福音館創作童話シリーズ」
(角野栄子 スズキコージ/福音館)

妹のアイちゃんがうまれて以来、お母さんはアイちゃんにつきっきり。
お姉ちゃんのヒロちゃんはじっと我慢。
とうとう我慢できなくなって、腹立ち紛れにアイちゃんのベッドにトラの絵を描きます。「アイちゃんなんて、たべられちゃえっ」、なんて。
するとその夜─。というお話。
表紙でもおわかりいただけると思いますが、大きなトラの姿で暴れるトラベッドが魅力たっぷりです。
角野栄子:作 スズキコージ:絵 のコンビ、大変よろしいです。
弟妹ができて凹んでいる幼いお姉ちゃんやお兄ちゃんに読んであげたい。

→寝台つながり

▼虎たち?

『 西瓜糖の日々 河出文庫』
(リチャード・ブローティガン 藤本和子訳/河出書房新社)
not for sale
「本に出てくるおいしい食べ物」コーナーに載せたいと思いながら、もうずっと未読本です。
「バビロンを夢見て」と同じく、私にとってはなかなか読み進めないブローティガンの名作です。最初から途中までを何回も何回も読んでます。しょぼーん。

「コミューン的な場所、アイデス“iDeath”と“忘れられた世界”、そして私たちとおんなじ言葉を話すことができる虎たち。西瓜糖の甘くて残酷な世界が夢見る幸福とは何だろうか…。澄明で静かな西瓜糖世界の人々の平和・愛・暴力・流血を描き、現代社会をあざやかに映して若者たちを熱狂させた詩的幻想小説。ブローティガンの代表作」(あらすじより)。
→スイカつながり

他に…
『キリマンジャロの雪』
(ヘミングウェイ)、『バビル2世』
そしてドラマ『タイガー&ドラゴン』かな。