迷子になったらまずHOMEへ

■レストランつながり
これは、レンストランランキングにするべきなのかしら? と悩んだけれど、まぁ、つながりで。あなたが行ってみたいのはどこどこ?
関連項目→食べ物→
りんごつながりチョコレートつながり苺つながり

▼宇宙の果て。

『宇宙の果てのレストラン 新潮文庫』
(ダグラス・アダムス 風見潤訳/新潮社)


ドタバタSF、銀河ヒッチハイク・ガイドシリーズの第2作目。
宇宙の終末を見物しながら一杯やれる、そんなレストラン。
と来たもんだ(笑)。
さすがです。

→ミニ特集・銀河ヒッチハイク・ガイドシリーズ

▼レストラン・ヴァイオレット。

『みけねこレストラン』
(竹下文子/偕成社)

怠け者でお気楽な飼い猫のすみれが家出して始めた「レストラン・ヴァイオレット」。主人公の少年は、材料集めのお手伝い。
決して変な材料ではないですよ。うまそうな材料です。しかもタダ!さて、なんでしょう? 私は是非食べてみたいなぁ。ネタバレるから、あんまり言えないけど、その食材の持つ問題点もむしろありがたいです。
→詳しくは
→猫つながり

▼定番?

「注文の多い料理店」
(宮澤賢治)

初めて読んだ時、びっくりしました。
まさかそんな話だったとは…。

ところで、西洋料理店 山猫軒。
すてきな名前です。
じつは、「こんな店名にすればよかった」と思う店名に、たんぽぽ書房とか、古書プー横丁とかがあります。山猫軒もいいなぁ。でも、すでにいっぱいあるんですよねぇ。

▼秘密のレストラン。

「特別料理」(スタンリー・エリン)
 (「世界傑作推理12選&ONE 光文社文庫」収録作)

有名短編なので、他にも美食ミステリーアンソロジーには
たいてい収録されています。
「16品の殺人メニュー 新潮文庫」にも収録)

めちゃくちゃにウマイ、秘密のレストラン。スビロの店。
女人禁制。一見サンお断り。その店の特別料理はめったに食べられません。
私も男だったら絶対通うなぁ…。

スタンリー・エリンには他に、「デザートの報い」という美食短編もあります。
(「美食ミステリー傑作選 河出文庫」に収録。)
→ミニ特集・ミステリーと食べ物

▼ホームシック・レストラン。

「ここがホームシック・レストラン」
(アン・タイラー 中野恵津子訳/文藝春秋)

まさに「失恋レストラン」な感じ? と思ったら、違うみたいです。

「そこから逃げたい離れたい。てんでんバラバラでいるようで。でもみんなが舞い戻ってくる。そこがホームシック・レストラン。家族とはいっしょに食卓をかこむこと? 妙におかしい家族の不思議(あらすじより)」

フツーの家族間の、家族だからこその衝突や絆を描く小説の中で、
次男坊が経営するレストランが「ホームシック・レストラン」。
次男さんはいつも家族をそこへ招待するけど必ず喧嘩になるんだって。

気持ちの良さそうな文章で、ホロリとかニッコリとか、楽しませてくれる、のではないかと期待しています。

▼幻のヴェネチア魚食堂。

「幻のヴェネチア魚食堂―イタリア味見旅」
(貝谷郁子/晶文社)

「エネルギッシュに、饒舌に、骨身を惜しまず、食べることを楽しむイタリア人たち。そんなイタリアの空気に魅せられた著者は、各地の美味を味見して歩いた。ローマでは家庭の素朴なトマトソースづくりをのぞき込み。フィレンツェでは市場散策を堪能し。ヴェネチアでは幻の魚食堂をおいもとめ。サルデーニャではハレの日の料理、子豚の丸焼きに舌鼓をうつ…。
イタリアの個性豊かな「食の風景」と「人びとの魅力」をつたえる紀行エッセー。フルコースで味わえる10品のレシピ付(あらすじより)」

う、うまそう。と思うでしょー? 実際読んだらもっとうまそうです。
たまらん。羨ましい!
しかもほんとに本場を訪ねて、食堂で食べ、家で食べ、庶民に聞いているので、
間違いなく、イタリアでみんなが食べてる料理と味なんだなと思うと、余計頼もしく、嬉しいです。

▼つむじ風食堂。

「つむじ風食堂の夜 ちくま文庫」
(吉田篤弘/筑摩書房)

「懐かしい町「月舟町」の十字路の角にある、ちょっと風変わりなつむじ風食堂。無口な店主、月舟アパートメントに住んでいる「雨降り先生」、古本屋の「デニーロの親方」、イルクーツクに行きたい果物屋主人、不思議な帽子屋・桜田さん、背の高い舞台女優・奈々津さん。食堂に集う人々が織りなす、懐かしくも清々しい物語。クラフト・エヴィング商會の物語作家による長編小説(あらすじより)」

クラフト・エヴィング商會の本が好きです。
小説も達者なんですね。

現在、私の車本です。
(お風呂で読む「お風呂本」に対して、車で読む本が「車本」)

▼失恋レストラン。

「ハートブレイク・レストラン 光文社文庫」
(松尾由美/光文社)

「フリーライターの寺坂真以が仕事場代わりにしているファミリーレストランには、名探偵がいた。店の常連ハルお婆ちゃんは、客たちが話す「不思議な話」を聞くと、真以を呼び寄せ、たちどころに謎を解いて見せるのだ。そんなお婆ちゃんにも、ある秘密があったのだが…。可愛くって心優しいお婆ちゃん探偵が活躍する、ハートウォーミングな連作ミステリー(あらすじより)」

ミス・マープル風なのかな。
大きくはずれることのない方なので、ちょっと期待。
→老人つながり

▼変わった料理店。

「少し変わった子あります(単行本版)」
(森博嗣/文藝春秋)

「失踪した後輩が通っていたのは、いっぷう変わった料理店。予約のたびに場所が変わり、毎回違う若い女性が食事に相伴してくれるという…。謎めいた料理店で出会う「少し変わった子」たちが、あなたを幻想的な世界へと誘う物語(あらすじより)」

気になる話です。

▼世界一汚いレストラン。

「『せかいいちきたないレストラン―ぶたのポーシュのものがたり コーキであい文庫』
(小沢正 織茂恭子絵/コーキ出版)

小沢正さんの短編童話集です。全5編。
もし、私がアンソロジーを編むことがあったら、
この童話集の、どれでもいいや。どれかを何かに入れるね!
そのくらい、全編、何かで一押ししたい傑作童話です。
ぶたのポーシュさんが主人公。ポーシュさんが出会う変わった動物たちのお話です。
ポーシュさんはお役所づとめをしている大人です。変わってるのは他の動物たち。

「ねことマント」は、ちょいホラーな味付け。「ねずみくんのチョッキ」や「おおきなかぶ」など、
子どもの大好きないわゆる「天丼」系の名編ですが、もちろん大人も大好き。
「せかいいちきたないレストラン」は煽情的なタイトルに、大人なオチ。ラストのポーシュさんの独白が深い。
多分、子どもにはなんのことかわからないと思う。子どもに聞かれてもうまく説明する自信はない(笑)。
その他、「しゃしんのもぐら」「ゆめをうるルピック」「まほうのベンチ」を収録。もぐらとルピックは特にSF風。
「ゆめをうるルピック」は、きっと創作の苦しみのことを言ってるんだと思うな。
全編、著者の才能のきらめきを感じるわくわくする展開と、ポーシュさんの大人な見解が光ってて、
心に残ります。
→ブタさんつながり
→猫つながり

▼社員食堂。

「社員食堂開設 春陽文庫」
(源氏鶏太/春陽堂書店)

短篇集。
表題作「社員食堂開設」は、恐らく私が初めて読んだサラリーマン小説。
サラリーマンと言っても、
テーマは「お弁当が結ぶ縁」だし、
お仕事ぶりは出てきません。そんなもんなの?

この会社では社員食堂がまだなく、大半の社員はお昼になると、
外へ食べに行きます。
しかし、京野君は家庭の事情もあり、お弁当派。
というわけで、同じくお弁当を持参する新入社員の洋子さんと一緒にお弁当を食べ、
おかずを交換するようになるのです。
それをほほえましく見守る上司。同僚。
「まるで夫婦みたいだなぁ」なんて明るく噂します。
なんて善意の人たち!
「やがて、ふたりは結婚するだろうから、ほっとけばいいのである、と思うようになった」ですって。

…なんか…カルチャーショック…。
まぁ時代背景としては、
「京野君は、自分で自分の弁当を毎朝つくってくるのだ。もっとも、兵隊に一年ばかりいっていたので、炊事にはなれていた」、そんな頃らしいので、
ジェネレーションギャップもあるでしょうか。

ラストには社員食堂が開設されます。すると、二人の間柄は疎遠になったようだが、
どうなのだろう?と、さらっと終わります。
読み慣れない私にはいろいろカルチャーショックな作品でした。
うっかり「二人はどうなったのさ!」と気になってしまいました。
きっとそんなことはどうでもいいんですね。

全9篇を収録。
他には「二号さん」をかこっている男の話「無礼者」が印象的でした。
やきもちを焼いた二号さんに頭をはたかれたからって、「ぶれいもの!」って言おうとするんだよ!
信じられん。何様ですか。
想像もつかない世界がそこにあるという意味ではファンタジーを感じた1冊。

他に…『Heaven?』(佐々木倫子)も忘れちゃいけませんね。
あとは…、失恋レストランとか(笑)?