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■信長つながり
信長さまも、プーさんやアリスと同じ、人気キャラクターと呼べるやもしれません。
→関連項目・成り上がりつながり

▼大小説家の信長。

『信長』
(坂口安吾/筑摩書房)

坂口安吾描く、信長さま。
でも、桶狭間までです。
ここで区切るかぁ。と唸りますね。

信長の人生は、本能寺で一種のカタルシスがあり、
読者は半ば予定調和の<惜しい>思いをするのが常なのに。
ここでは信長は安吾の素材なんです。
さすがに一筋縄ではいきませんな、安吾。

▼そこにいるかも。

『安土往還記 新潮文庫』
(辻邦生/新潮社)

信長がそこにいるような気がします。
等身大と申しましょうか、本当にこんな人物であったのではないか、
そんな気のする信長です。
ちゃんと理解できる、実在の人物としての信長なんです。
小説としても面白く、おすすめです。

▼出て来ないけど。

「ヨーロッパ文化と日本文化 岩波文庫」
(ルイス・フロイス/岩波書店)

上記、「安土往還記」で、度々名前の出てくるフロイス師。
彼の見た日本の姿。
外人の見た日本の話は、昔も今も面白いです。
これは特に昔の日本の姿なので、
よく見知った国のようであったり、
わたしたちにとっても見知らぬ国のようであったりして、
ついつい読んでしまいます。
→変な日本ランキング

▼信長探偵。

『修道士の首 講談社文庫』
(井沢元彦/講談社)

信長のところに持ち込まれる事件の数々。
連作短編集です。
蘭丸を連れた信長さまが、人並外れた明晰な頭脳で、
難事件をバサバサ解決。ワトスンは蘭丸?フロイス?

▼わがこころの信長。

「織田信長─講談社文庫─」
(山岡荘八/講談社)

わたしの心の信長は山岡荘八の信長です。
小学校でかっちょいーと心酔して以来、山岡信長以外を読むと、
なんか違う、その台詞!そんなこと言わん! とかって駄目出ししたくなります。

成り上がりと言えば、本来、秀吉でしょうが、信長だって
尾張のちんこい領主が相当成り上がったと言えるでしょう。
→成り上がりつながり

▼ドラキュラと信長?

「ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像」
(篠田真由美/講談社)

<織田信長とドラキュラのモデルにされたワラキア公
ヴラド・ツェペシュには共通点がある>、
著者のそんな思いから生まれた物語らしく、
ヴラドが苛烈で進歩的すぎて周囲がついていけなかった人として
悲劇的にかっこよく描かれています。
ちょっと気恥ずかしい。
→ドラキュラつながり

▼人気者だなぁ。

「信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス」
(宇月原晴明/新潮社)

つくづく、信長って人気者だよな〜と、思います。
第11回日本ファンタジーノベル大賞受賞作、だそうですが、この賞にしては珍しい感じで、ガッツリ伝奇ファンタジー風。

信長、ヘリオガバルス、両性具有。その他戦国アイテムに心奪われる傾向にある人は、一読してみてもいいのではないでしょうか?
鶴翼の陣とか、種子島とか、敦盛とか、黒緋縅とか。それだけでソワソワする戦国オタク(?)の人も、やっぱり一読してみていいんじゃないでしょうか?
伝奇モノは好きだけど、あまり空々しいものじゃなくて、多少書き込まれたインテリジェーンスなものを耽読したいという向きも、この賞を信じて読んでみていいんじゃないでしょうか。
著者はこの後、ノベル界で伝奇ファンタジーを書いているようです。なるほど。
→日本ファンタジーノベル大賞つながり

▼佐藤賢一が信長?

「女信長」
(佐藤賢一/毎日新聞社)

佐藤賢一さんは『傭兵ピエール』を読んで好きになった作家さんです。
最近は私のほうから勝手に疎遠になっておりましたが、
常に西洋歴史小説を書いておいでのようでした。
信長公にも手を出していらっしゃたとは存じませんでしたよ。

だんだん存じないことばっかりになってくるなぁ。はぁ…。