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■ドラマな題ランキング その3
ドラマの感じられるタイトルをランキング。タイトルを読んだだけで、妄想が広がります。
→ドラマな題ランキングその1
→ドラマな題ランキングその2

▼ずっとお城で暮らしてる。

「ずっとお城で暮らしてる 創元推理文庫」(シャーリイ・ジャクスン 市田泉訳/東京創元社)

メルマガのネタにしました。長らく絶版でしたが、2007年、創元推理文庫からめでたく復刊されました。(訳は新訳です。前の訳に思い入れのある方は御注意。)
原題はwe have always lived in the castle ずっとお城で暮らしてる、ですね。なるほど。一読の価値、大いにあります!
→城つながり

▼さまよう薔薇のように。

『さまよう薔薇のように 角川文庫』(矢作俊彦/角川書店)

これも同じく長い冬の時代を経て文庫で復刊された1冊。昔の希少本です。
以前メルマガでもご紹介しましたっけ。
ハードボイルド連作中短編集。好きな話です。日本人でハードボイルド、なのに、全然おかしくなくてぴったりはまっています。かっこいい。
→ミニ特集・薔薇は何本あるか?

▼失われた時を求めて。

『失われた時を求めて 第1巻 ちくま文庫』(マルセル・プルースト 井上究一郎訳/筑摩書房)

マドレーヌを紅茶に溶かして飲む。それだけは知っているという人も多いはずの世界的名冒頭部。主人公はマドレーヌの溶けた紅茶を飲みながら、めちゃくちゃに長い回想をめぐらせるのです。
私にとっては、永遠にマドレーヌの作家です、プルースト。ごめんね。
タイトルも素晴らしくて、いろいろな本歌取りがあるように思います。一度是非、集めてみたいな。
→魅惑の書き出しランキング

▼夜はやさし。

「夜はやさし 上・下 角川文庫リバイバル・コレクション」(フィッツジェラルド/角川書店)

長年の未読本です。すみません。
タイトルがあまりに素敵で、読みたいのですが、フィッツジェラルドさんと私の間には深い溝があるようです。断絶。なかなか越えられません。
原題はTender is The Night
やさしいのは夜だ。違うか(笑)。
→フィッツジェラルドと言えば
→必ず寝ちゃう本ランキング

▼葉桜の季節に君を想うということ。

『葉桜の季節に君を想うということ(単行本版)』(歌野晶午/文藝春秋)

ちょっと仕掛けのあるミステリーです。特徴的なトリックがあり、一度読んだら忘れられません。
あんまりオススメできませんが、まー、話のタネにはいいと思います。
発表当時、ひどく話題になったので、とりあえず一度読んでおこうかな、と思う方、どうぞ。
タイトルは素敵です。思わずそそられました。

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■元気が出る本ランキング
落ち込んだ時やなんとなく悲しい時に、読むと元気の出る本ランキング。結局、明るい系の「好きな本」になりました。ここに出ていないランキング下位には、アホらしいものも入ってきそうです。

▼ちょうどいい。

「カレーの王子さま 花とゆめコミックス」川原泉/白泉社)

初期の短編集で、絵もまだ荒っぽいですが、それもいいです。余計元気が出ます。ヒロインたちが懐かしく、名台詞には今も感じるところがあります。
あぁ、でも名台詞で選ぶなら、『美貌の果実』や『笑う大天使』も捨てがたいし、どれも名作なんだけど…力の抜けかたと屈託のなさで『カレーの王子さま』に決定。
表題作のほかに「アップル・ジャック」「不思議なマリナー」「ミソ・スープは哲学する」「アンドロイドはミスティー・ブルーの夢を見るか?」「ジュリエット白書」を収録。
→カレーつながり

▼清清しい。

「尾崎翠 ちくま日本文学全集」尾崎翠/筑摩書房)

かつて、本書が本屋の新刊として平積みされていた頃。初めて『尾崎翠』に出会った瞬間のことを私は忘れません。
帯は「今晩蘚が恋をはじめたんだよ」でした。コケが恋? なにそれ? でもすごく心惹かれる。
以来ずーっと、尾崎翠ラヴです。
蘚が恋をする『第七官界彷徨』は昭和6年の作品! なのに何? この褪せない輝きと香り。今朝咲いたばっかりの小さな薔薇。どうしても他にいい言葉が浮かばなくて、いつも使っちゃう「清新」という単語がピッタリ。
心理学の徒・小野一助、蘚の恋愛を研究中の小野二助、いとこの三五郎は音楽学校浪人中、そこに上京してきた妹・小野町子ちゃんに、まだ会ってない方は、今すぐ会った方がいいと思いますよ〜。
凹んだ気持ちもすっきり、リセットされます。
→詳しくは
※ちくま文庫から上下巻の集成も出ています。

▼基本ですが。

「赤毛のアン 新潮文庫」モンゴメリ/新潮社)

想像力がありあまっていて、おしゃべりで、センシティブな少女アンが間違いでもらわれて来たときから、グリーン・ゲイブルズのカスバート家にも幸せがやってきます。
恥ずかしがり屋のマシュウと堅物のマリラ。年取った未婚の兄妹2人きりの平坦だった毎日が、いきなり山アリ谷アリの大波瀾ですもん。始めはそれを幸せとは思ってないんですけどね。

少女小説とナメてはイカンです。そこにはちゃんと人々が生きており、人生があり、アンの言葉に微笑むのはもちろんですが、口さがないリンドのおばさんにさえ微笑ポイントがあり、底意地の悪いパイ家の人々すら、モンゴメリに「パイはパイだから」と書かれると、なんか笑える対象になります。そういうとこも、いいですよね。
何度読んでもあきない永遠の名作。
→赤毛つながり
→老人つながり
→来訪者つながり
→泣ける本ランキング

▼勇気と成長。

「穴 HOLES(単行本版)」(ルイス・サッカー 幸田敦子訳 /講談社)

主人公スタンリー・イェルナッツは、運の悪い少年です。それは先祖ゆずり。ひいひいおじいさんがジプシーのおばあさんから豚を盗んだせいで呪いをかけられ、そのせいでイェルナッツの人々はやることなすこと上手く運ばず、まずい時にまずい場所に居合わせてしまうのだそうです。
スタンリーも盗みの疑いをかけられ、グリーン・レイク・キャンプに送られます。そこは更正施設とは名ばかり。レイクというのも名ばかり。水は一滴もない干上がった大地で少年たちはひたすら穴を掘ることを命じられます。1日1個の穴。
目的のない労働。意地悪な仲間アリ。つらい。
しかし、所長には目的があるようで、何かを見付けたら必ず申告するように言われます。どういうこと?

物語は、スタンリーの穴掘りの合間合間に過去に戻り、数々のエピソードにふれ、いろいろなできごとが絡み合って進んでいきます。非常に巧みです。
ハラハラドキドキするし、スタンリーの勇気と成長に一緒に考えさせられもします。良質の物語です。
カバーにも書いてあるから私だって言いますけど、大逆転アリです。つまり後味もイイの! オススメ。
※流通中。文庫版も流通中。
→穴つながり

▼他に…
「チョコレート工場の秘密」(ロアルド・ダール)