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● ミニ特集 テオフィル・ゴーチエ ●
▼ゴーチエという人。

○ おもに1800年代の前半、美々しい幻想小説を発表しました。幻想小説の定義はともかく、まー、早い時期に幻想小説を書いた人と言ってもいいのではないでしょうか。書いたらたまたま幻想的だった、というんじゃなくて、明確な意図と嗜好をもって書いた人だと思います。

○ その作品は、すんごく盛り上がるとか、すんごく神業とか、芸術品とか、そういうことはありません(ごめん)。ただ著者の妄想と、それにかける熱情が魅力的です。

○ 現代教養文庫の3冊はマイナー文庫という意味でも揃えて持っていたいので、特集してみました。

吸血女の恋―フランス幻想小説 現代教養文庫(テオフィル・ゴーチエ 小柳保義訳/社会思想社)

『吸血女の恋』『カンダウレス王』『千二夜物語』『双つ星の騎士』を収録。

表紙の人形は秋山まほ子さん。

→ドラキュラつながり
→星つながり

魔眼―フランス幻想小説 現代教養文庫(テオフィル・ゴーチエ 小柳保義訳/社会思想社)

『魔眼』『金の鎖』『クレオパトラの一夜』を収録。

表紙の人形は秋山まほ子さん。

変化―フランス幻想小説 現代教養文庫(テオフィル・ゴーチエ 小柳保義訳/社会思想社)

『変化(へんげ)』『ポンペイの幻』『ミイラの足』を収録。

表紙絵はベルナール・ルエダン。

● 作品自体は岩波文庫でもいくつか読めます。

「死霊の恋・ポンペイ夜話 他3篇 岩波文庫」
(ゴーチエ 田辺貞之助訳/岩波書店)

「死霊の恋」は、この上↑の「吸血女の恋」と同じです。
こっちは田辺貞之助訳。
「ヨーロッパでもっともすぐれた吸血鬼小説のひとつと賞されている(あらすじより)」。
そこまでかどうかは意見の分かれるところでしょうが、
好きなのはあっさり認めます。妖しげな幻想好きには、そういう人が多いと思うなぁ。

表題作2作のほか、「二人一役」「コーヒー沸かし」「オニュフリユス」を収録。
現在も流通中のようですので新刊でも。

 

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